コナラの樹液に集まるチョウやその他の昆虫たち

サトキマダラヒカゲ

コムラサキとキタテ

ハスズメバチ

カナブン

コクワガタ

ゴキブリ

蟹江周辺ではコナラなどの落葉するブナの仲間は余り見かけていません。

その代わりにカシの仲間が多い印象です。

弥富市の「海南こどもの国」にはたくさんのカシの仲間が植えられています。

そんなことから、蟹江周辺ではカシの仲間が多いのだと思い込んでいたのですが、海津市森下の神社の境内を歩いていたとき、コナラだと思われる大きな木の幹に中型のチョウがとまっているのを見かけました。

その他にもキタテハ、コムラサキなども幹にやってきて翅を開閉していました。

この木の葉の様子から、コナラではないかと思われます。

神社の境内にコナラが植えられていることに驚きました。

といってもこの神社は放置されているような感じです。

そのチョウと撮ろうとしましたが、素早くチョコチョコと動き回ってなかなか写真には撮れませんでした。それでも幹の下の方でじっととまっていて、樹液が出ているところに口吻を伸ばして吸っているようです。

このチョウは調べるとサトキマダラヒカゲだと分かりました。 

「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)のサトキマダラヒカゲには、「食草はマダケ、アズマネグサ、メダケ、ミヤコザサ、チシマザサ、クマザサなどのタケ・ササの各種。平地~山地の森林。暖地性で平地~丘陵地が分布の中心で、雑木林のほか、都市部の公園でも見られる。日中、樹林周囲を活発に飛翔し、クヌギやコナラなどの樹液に好んで集まるほか、路上で吸水したり、獣糞や果実などに集まる。訪花性は低い。夕方の日没時に特に活動が活発になる。」と記されています。

この樹液を求めてくる昆虫には、他にスズメバチ、カナブン、コクワガタなどがいました。

幹の表皮が剥がれそうなところを剥がしてみたら、そこからカナブン、コクワガタ、ゴキブリが出てきました。

ゴキブリがコナラの幹にいることに驚きました。

素早く幹の上部に移動して行きました。

このゴキブリはオオゴキブリの可能性があります。

朽ち木の中に棲み、朽ち木を食べているゴキブリがいるようなのです。

こうしたチョウたちが集まってきていますが、その樹液が出ていると思われる場所はスズメバチが独占していて、チョウが近づくと追い払っています。

チョウはあきらめて少し離れた場所に飛んで行って翅を開閉しながらスズメバチがいなくなるのを待っているようです。

でもスズメバチはい続けていました。

オオスズメバチではないかと思われます。

私のイメージでは、幹が裂けてたくさんの樹液が出ていると思っていたのですが、幹の小さな穴に入り込んで樹液を舐めているようなのです。

今回、コナラの樹液に支えられて命を繋いだり、せめぎ合っている昆虫の世界を見かけたのでした。

(タテハチョウ科 キマダラヒカゲ属)

カモ撮りこうちゃん