今度はハグロトンボの交尾態と産卵風景も撮れた!
初めて見かけたハグロトンボの交尾態
メスの産卵風景
オスの監視産卵?
近くで監視するオス
オスの監視産卵 その2
数日前に海津市ハリヨ公園で、ハグロトンボのメスが水草や枯れ草などに埋め込み産卵している写真を撮りました。
最初撮ってから、かれこれ8年が経過しています。
その間何回も出かけたのですが、一度も見かけないまま過ぎていたのです。
そうした場面は偶然にやってきます。
それが数日前でした。
メスが産卵する前には、オスと交尾態になって精子を受け取らなくてはなりません。
そんな場面にいつか出くわせないかと、数日後にもまたハリヨ公園に出かけました。
時刻は2時頃で、湧水池から津屋川に流れ込む浅い川のアマモのような水草が生えている場所近くの石のところで、ハグロトンボが2匹絡みあっていたのです。
交尾態だと思い、カメラのシャッターを切りました。
何とか1~2枚は撮れました。
次にビデオでその場面を撮ったものの手前に植物の葉があり、上手くは撮れませんでした。
でも交尾態の様子は何とか撮れたので嬉しくなりました。
ハグロトンボの交尾態を見たのは人生で初めてです。
今回は交尾態と埋め込み産卵の様子を写真に撮れ、とても幸運だったと思っています。
今回のハグロトンボの産卵では、近くにオスがいたり飛んで来たりしていました。
それらを警護産卵と呼んでいます。
「日本のトンボ」(尾園暁 川島逸郎 二橋亮 文一総合出版)には、ハグロトンボの産卵の項で「メスは単独で水中に沈んだ植物内に産卵する。その間オスは近くに止まって警護する。集団産卵や潜水産卵もみられる。」と記されています。
シオカラトンボ、ショウジョウトンボやコフキトンボでも、メスが産卵する時にオスが上空でメスの産卵を見守り続け、他のオスがやってくると追い払っています。
それこそメスの産卵を他のオスに邪魔をさせないようにしているのだと理解していました。
それでも他のオスが産卵中のメスを奪って、また交尾態になって、それからメスがまた産卵行動をしています。
オスにとっては、自分の遺伝子を持った卵を産卵させるために必死だと思っていたのです。
ところがメスからみたら、どのオスの受精卵でもよくて、子孫を繋げばよいのではないかと考えるようになりました。
ときどきオスがいなくなると、メスは産卵をやめてどこかに行ってしまうのです。
そこに追い払いにかかっていたオスが戻ってくると、メスはもういないことが度々でした。
そのことから、他のオスからメスを守るというよりは、メスが逃げださないように監視しているのではないかと考えるようになりました。
ハグロトンボのメスの産卵では、他のオスが産卵中のメスを奪いに来る様子はないようです。
メスの産卵をオスが近くにいたり、時々飛んで来て様子を見ているように思われるのです。
そこで警護産卵という概念よりは、メスが逃げ出さないように「監視産卵」していると考えた方が良いのではないかと、今は考えています。
本当かなー。
(カワトンボ科 アオハダトンボ属)
カモ撮りこうちゃん