こんな小さい狭い庭でも、ベニイトトンボの命のせめぎ合いを見た!
小さなオスを狩ったベニイトトンボのメス
ガを狩ったベニイトトンボ
夜の電気に引き寄せられたベニイトトンボのメス
羽化したばかりのベニイトトンボの色々な生態
自宅の狭い庭では7~8年程、準絶滅危惧種のベニイトトンボが羽化しています。
2~3匹だったのが、少しずつ増えて、昨年は100匹くらい羽化したと思います。
今年は150匹くらい羽化するのではと予想しています。
どうして自宅の庭で羽化するようになったか疑問なのですが、ホームセンターで買ってきたアナカリス(オオカナダモ)の茎に産み込まれた卵がヤゴになり、羽化したのだろうと思われます。
昨年の初見日は6月6日で、今年は6月3日でした。
昨年の終見日は9月10日だったので、今年もその時期だろうと思っています。
羽化の最盛期は7月15日位で、その後は少しずつ少なくなってきています。
今の時期は庭にはオスのベニイトトンボが7~8匹くらい見かけます。
メスは体色がやや緑色で縄張りを作らないので、どこにいるのか分かりません。
それでも交尾態になったり連結態になったりして、産卵しているペアが1~2組いるので、庭に棲息しているのでしょう。
単純に考えると、オスとメスが同数羽化すると、庭の叢の中にその位のメスが棲息している筈です。
来年もベニイトトンボが見られるだろうと、もう今から楽しみにしています。
ベニイトトンボの棲息数が増えてくるにつれて、生死に関わる現象も見かけるようになりました。
同種内の子孫を残すためのオス同士のせめぎ合いは当然ですが、そうでないようなことも見かけるようになりました。
1つ目はベニイトトンボが、他の個体を狩って餌にすることです。
餌になるものは観察していると小型なものが多いようです。
オスがオスを狩る場合も、メスがオスを狩っている場面も見かけました。
2つ目は狭い庭なのに、クモが網を張って、それにひっかかるベニイトトンボがいたのです。
これまでベニイトトンボの数が少なかったので見かけたことはなかったのです。
多くなったからクモの網に犠牲になるものも出てきたのでしょう。
3つ目は夜になると、自宅の室内の電気に引き寄せられて家屋に入ってきて命を落とすものも出てきました。
机のスタンドの光に引き寄せられてきたようです。
メスでした。
捕まえて外に出そうとしたら、走光性の習性からか、外に出て行かずに戻ってきて、室内のどこかで死んでしまいました。
子孫を残すチャンスをなくしてしまったことが残念に思いました。
4つ目は、ベニイトトンボが二度、小さいガを捕まえて食べていました。
小さいハエも見かけますが、ガは捕えやすいのかもしれません。
ベニイトトンボも生きるために獲物を狩らなければなりません。
小さい庭ながらも、こうした小さな昆虫たちのせめぎ合いがあることに感嘆してしまったのでした。
(イトトンボ科 キイトトンボ属)
カモ撮りこうちゃん