「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」とは?
シャクヤクの花
ボタンの花
5月に天童に写真撮りで出かけました。
サクランボ、リンゴ、ラフランスの花が終わって実ができ始めていた頃でした。
国道13号線を渡って天童高校の裏手の果樹園に入ると、そこにある畑にシャクヤクが植えてある場所がありました。
割りと多く植えてありました。
花は咲き始めで、ツボミの状態のものが多いようでした。
ところでシャクヤクとボタンの区別がつかない時期が長くありました。
しかも勘違いしていた部分があったのです。
諺に「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」というのがあります。
私は長い間、「立てばシャクヤク」は、その植物が背の高い植物だと思っていたのです。またボタンは低い植物だと思っていました。
またどちらかが草木(草の仲間)で、もう一方は木本(木の仲間)だとも聞いたことがありました。
その諺からすると、シャクヤクが木で、ボタンは草の仲間に違いないと思い込んでいたのです。
後から分かったことですが、シャクヤクが草本(草の仲間)で、ボタンが木本(木の仲間)だったのです。
天童では民家の庭にシャクヤクやボタンを植えているところがあります。
また畑ではシャクヤクを植えている場所もあります。
私の中にシャクヤクやボタンは古い園芸植物で、そのうち廃れていく植物だと思い込んでいたのです。
その廃れていくと思われる植物が天童付近では結構たくさん植えられていて驚いてしまいました。
今住んでいる蟹江周辺ではシャクヤクは時々見かけますが、ボタンを植えている家はほとんど見かけません。
地域性の違いでしょうか。
この諺の意味は何なのか。
「立てばシャクヤク」とは花茎が長くその先端に一個だけ花が咲く姿を、美人の立ち姿になぞらえているようなのです。
「座ればボタン」は木の枝から出て咲くボタンの花が、座っている美人を思わせるらしいのです。
「歩く姿はユリの花」は少し前かがみのユリの揺れるその姿が美人の歩く姿の思い起こさせるとのことです。
しかも3つの植物は、シャクヤク、ボタン、ユリの順番で咲いていくようです。
私の草本(草の仲間)は木本(木の仲間)よりは低いという特性に着目して、諺を理解していたことから勘違いが起こってしまったのです。
今でも八重のシャクヤクとボタンの花だけを見せられたら、どちらかと判断することは難しいのです。
というのは二つとも同じボタン科ボタン属だからです。
因みにボタンを増やすのに、シャクヤクの台木にボタンの枝(穂木)を接ぎ木しているようです。
同じ科だから可能なのでしょう。
面白いなと思ったものです。
(ボタン科 ボタン属)
カモ撮りこうちゃん