出穂したイネにカメムシが取りついていた!
出穂したイネにとりつくエビイロカメムシ
飛島村では早稲のコシヒカリが植えられています。
大型化機械農業で、植え付け場所を年ごとに変えながら植えつけられています。
4月下旬に田植えして、8月下旬には稲刈りをしています。
蟹江周辺の他の地域では、晩生のアイチノカオリが植えられていて、5月連休明けに田植えをし、稲刈りは9月下旬から10月半ばにかけて行われます。
コシヒカリの刈り取りからは1か月半位遅れています。
そのコシヒカリは飛島村服岡では、7月16日には多くの田んぼで出穂して花が咲き始めていました。
こんなに早く出穂するんだと思って近くまで行って見ると、その穂の部分に茶色の昆虫が何匹も取りついていたのです。
瞬間的にカメムシだと思いました。
数年前に永和で農家の人と話した時に、カメムシがイネに取りついて茶色になる被害が増えていると話していました。
それもちょうど出穂して実ができる頃に取りついて、その汁を吸うのだとも話していました。
永和周辺で頻繁にカメムシを見かけるので、増えているのだなあと思っていました。
そのカメムシも種類が多く、その頃に増え出すエノコログサにも取りついています。
そのカメムシの多くはホソヘリカメムシでした。
飛島村服岡に取りついていたカメムシは、ホソヘリカメムシではなくエビイロカメムシのようです。
受粉が終わって胚乳ができ始める時期だと思われます。
そんな時期を見計って取りつくものだと感心してしまいました。
その写真を撮っていたら、犬を散歩している人が通り過ぎながら話しかけてきました。
その人とは以前、鳥の写真を撮っている時にも話したのです。
私が「出穂しているイネにカメムシがついているので写真を撮っているのだ。」と話すと、「何年か前からカメムシがつくようになった。ここだけ防虫剤をまいても、田んぼ全体で撒かなければ効果はない。」と平然と言うのです。
「飛島では大きな農協や会社による農業だけでなく、まだ個人でやっている農家もあって、田んぼはとびとびに何か所もある。大々的に散布する必要があるが、農薬等を使用するときは役場などに届けなければならない。」と話してくれました。
「農薬の残留性も以前ほどではないのに、役場などの規制が厳しいのだ。」とも話してくれました。
このカメムシを駆除するのにこの田んぼだけ殺虫剤を散布しても効果はないだろうし、このままできた米は三等米になってしまうだろうなと思ってしまいました。
カメムシを駆除できない理由のなかに、資金や法の規制などが関係していることが分かります。
これはクビアカツヤカマキリの問題でも感じたことでした。
駆除したくてもお金がないという理由で、きっとエビイロカメムシも増えていくのだろうなと思ったものでした。
(イネ科 イネ属)
カモ撮りこうちゃん