コムラサキのせめぎ合いの凄さに驚いた!
縄張りを守る?コムラサキ
カナブンを追いかけるコムラサキ
ヤナギの樹冠で飛翔しせめぎ合うコムラサキ
数年前に長良川の水辺や海津市のハリヨ公園のヤナギの木にとまっているコムラサキを見かけました。
木曽川東岸の水辺にはたくさんのヤナギの木が生えています。
そのヤナギの木の近くで今年もコムラサキを見かけました。
初めてコムラサキを見かけた時は、その表翅の紫色に反射する姿を見て、とても興奮したことを覚えています。
こんなに綺麗な色なのかと思ったのです。
その後また会わないかと思いながら歩くようになりました。
美しい表翅の写真をまた撮りたいからです。
昔から「川の水辺近くにはヤナギの木が生えている」という規則を作っています。
ヤナギの種が川に流されて、水辺に辿り着いてそこで生えるからです。
「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)のコムラサキには「幼虫の食草はネコヤナギ、オノエヤナギ、カワヤナギ、バッコヤナギ、シダレヤナギ、ドロノキ(ヤナギ科)。生息環境は平地~山地のヤナギ類の生える樹林。河畔林や湿地帯、渓谷のほか、都市公園や街路樹でも見られる。行動は日中、樹林の林冠部など高い位置を飛翔し、樹液や獣糞、人の汗などに好んで集まるほか、川原や湿った地面に下りて吸水することも多い。生息状況は河川敷の大規模な改変などによって減少してきたが、都市近郊でも比較的棲息している。」と記されています。
「日本の樹木」(林弥栄編 山と溪谷社)には「バッコヤナギは山地や丘陵、原野の日当たりのいい乾いたところや崖地などに生え~」となっているので、必ずしも水辺とは限らないようですが、規則にはやはり例外があるということでしょうか。
木曽川東岸のヤナギの木が何本も生えている場所に行ったら、ヤナギではない木の葉にコムラサキがとまっていました。
翅は閉じていて顔を下向きにしています。
そこで写真を撮りました。
すると、離れた木にとまっていた別のコムラサキが近くまで飛んで来るとすかさず飛び立って追い立てて、それからまた戻ってきていました。
どうもこの木が縄張りのようなのです。
ある時はカナブンかコガネムシらしいコウチュウが飛んで来たら、この時も飛び立って追いかけていました。
葉にとまるときは必ず顔を下向きにしています。
攻撃できるような体勢のようです。
私の方は顔がよく見えて撮りやすいのですが。
そこから離れたヤナギが生えている場所に行くと、ヤナギの樹冠を飛び回って、二匹が激しくせめぎ合っていました。
しばらくして、その1匹がヤナギの葉にとまりました。
しばらくすると飛んでヤナギの木のあちこちを飛んでいきます。
メス探しをしているのではないかと思われます。
コムラサキの姿形を写真に撮りたいという興味から、今度はコムラサキの生き様について知りたい気分になってきた自分がいます。
本当かなー。
(タテハチョウ科 コムラサキ)
カモ撮りこうちゃん