カラスが増えて、他の鳥を見かけなくなってきた!
トラクターの後を追いかけるカラスの群れ
集団行動するカラス
水を張った田んぼで餌取りするカラス
飛島村は日本で一番豊かな自治体と言われています。
役場や小中学校の建物は、とても村とは思えないほど立派な建物が建っています。
また三菱重工業の工場もあり、ここではH3ロケットの部品を作っていて、伊勢湾から種子島までその部分を運んで組み立てて発射しているのです。
そうした工場用地の固定資産税などの税収が村の豊かに繋がる要因だろうと思われます。
そんな飛島村でも田んぼや畑があり、村内の服岡、渚、松之郷などでは大型機械による農業が盛んです。
しかも農協や株式会社による計画的な植えつけによって、年によっては田んぼになったり小麦畑になったりしています。
そうした農業の環境に合わせて、留鳥のカラス、スズメ、カワラバト、ケリ、ヒバリ、キジバト、ハクセキレイ、タシギ、ムクドリ、コサギ、ダイサギ、アオサギなどが棲息しています。
また冬鳥のクサシギ、タゲリ、タヒバリやユリカモメを、また夏鳥のセッカ、アマサギ、チュウサギなども見かけます。
4月には旅鳥のタカブシギ、チュウシャクシギなどの旅鳥も見かけています。
ところがここ数年、こうした環境の中でカラスの数がかなり増えてきて、そのた結果、他の鳥たちが棲息し難くなっているように思えてならないのです。
カラスは知能が高く、しかも集団で連携して行動できるので、他の鳥たちがカラスに追われている光景を見ることがしばしばあります。
またオオタカやノスリなどの他の猛禽類も集団で攻撃してくるカラスにはタジタジで、逃げ回っています。
秋や春先に土起こししているトラクターの後ろを大量のカラスがついて回っています。
そうした中にはハクセキレイやムクドリも入れないようです。
また水を張った田植え前の田んぼでも、そこかしこにカラスが分散して餌探しをしています。
今年もやってきたタゲリの群れが刈り取り後の田んぼなどで餌採りしていると、カラスが飛んで来てタゲリを追い回していました。
もしかすると、今年の冬はタゲリが訪れないかも知れないなあと思っています。
また4月になるとやってきていたチュウシャクシギも、カラスの群れに圧倒されて、だんだん見なくなってきました。
これほど多くのカラスが飛島村に棲息していると、他の鳥たちは飛島村には入り込めないのではないかと思えてなりません。
カラスが増えた原因には、飛島村の大型機械による農業が関連していると思われます。
鳥獣保護管理法などによって、勝手にカラスの数を間引くことはできないので、このままいけばカラスの数が増え続け、他の鳥たちの数が減少し、冬鳥、夏鳥や旅鳥も立ち寄らなくなる可能性があります。
これらも人間による環境の改変による影響だと思われます。
こんなことも私たちはよく考える時期になってきているのではないかと思ってしまいました。
(スズメ目 カラス科)
カモ撮りこうちゃん