アキアカネは晩秋になると、枯葉の上で体を温めている!
11月13日に陽射しで体を温めるアキアカネ
同じ場所で温めるヒメアカタテハ
何年もかかってようやくアカトンボの仲間の区別がついてきました。
最初はどのアカトンボも同じように見えていて、図鑑やインターネットで、その違いが書かれていても、実際に出会うと全く区別できませんでした。
何年も見かけているうちに少しずつ違いが分かって来て、その後、書かれている違いで区別できるようになってきたのです。
普通は区別する特長を知って、それを使ってアカトンボを区別するという論理順に進むと思うのですが、実際には私の認識の形成には、そうした順ではなかったのです。
区別できるまでの間、アカトンボとじっくりつき合っている「漬け込み?」の時間が必要なようで、その後に区別する特長の意味が理解されて、それを使って区別できるようになったのです。
人間の認識形成の面白さだと思っています。
蟹江周辺ではコノシメトンボ、ナツアカネ、アキアカネを多く見かけます。
でも分かってきたことは見かける順があることでした。
コノシメトンボとナツアカネが先で、アキアカネは最後に見かけるのです。
コノシメトンボとナツアカネでは、ややコノシメトンボの方が早いようです。
でも両者は重なっている時期が長いのです。
10月下旬になるとやっとアキアカネを見かけるようになります。
その頃になるとコノシメトンボとナツアカネは少なくなってきます。
アキアカネの産卵を今年は永和の沼では10月末に何年か振りに見かけました。
例年見かける年は10月末から11月初旬に見かけています。
その後は12月初旬までアキアカネを見かけます。
11月半ばを過ぎると、産卵する場面は見かけていません。
蟹江周辺では11月を過ぎると、気温は下がってかなり寒い日が続くことがあります。
するとアキアカネは、永和の雑木林の南側の風が遮られて陽射しがあたる農道に落ちている枯葉や、林縁のアカメガシワの葉の上にとまって陽射しを浴びています。
どうも体を温めているらしいのです。
トンボやチョウは変温動物なので、気温が低い時には活動が十分できません。
その時は道路の枯葉などの上にとまって体を温めます。
ある時には12月に入っても陽射しがある時には、農道の枯葉や石にとまって温めています。
この時期になると種族維持ではなく個体維持に懸命になっているようです。
この頃になるとオスもメスも、体が茶色くなって綺麗な姿ではありません。
メスはもともと茶色なのでくすんだ茶色になっています。
見られたものではありません。
先日農道でヒメアカタテハも同じように翅を開いて、体を温めていました。
どの生き物も季節の変化に対応するのはなかなか大変なんだなと思ってしまいました。
(トンボ科 アカネ属)
カモ撮りこうちゃん