ヤナギタデはホンタデと言われているらしい!
駐車場で見かけたヤナギタデ
ヤナギタデのいろいろ
秋にはタデの仲間をたくさん見かけるようになります。
その中でも変わったタデの仲間は他でも書きましたがアキノウナギツカミ、ママコノシリヌグイ、イシミカワ、サデグサなどで注意を向けてしまいがちの仲間です。
それぞれ個性があって印象深いタデの仲間です。
それに較べるとイヌタデのような仲間は心の中に入ってきません。
でもサクラタデの花を見かけて、そうした一個一個の小さい蕾に花が咲くことが分かって、じっくり見かけてから清楚な感じが好きになりました。
ハナタデも小さな感じの花ですが、綺麗な花を咲かせます。
そうした地味なタデの中で、ヤナギタデは特別な存在です。
というのはこのタデの芽が出てきたところを摘んで、昔は刺身のツマに使っていたからです。
最近ではスーパーで刺身を買っても、昔ながらの赤紫色のヤナギタデのツマはついてこなくなりました。
多くはダイコンとオオバの葉だけになっています。
最近まで付いていた小菊もなくなりました。
この小菊は食べられるかと思い齧ってみたことがありましたが、苦みがあってとても食べられる代物ではなかったのです。
山形に住んでいて食用ギクのモッテノホカのシャキシャキ感が残っていたので、齧ってみたのですが、裏切られた感じでした。
蟹江周辺ではときどきヤナギタデが見られます。
数年前の秋には自宅駐車場のコンクリート間の地面から数本出ていましたが、だんだん少なくなって今年は1本だけ見られました。
また永和の沼の水辺の叢に沢山生えていたのですが、沼の水が増えて死滅してしまったようです。
福原輪中の長良川の土手下で先日見かけましたが、終わる頃の風情でした。
「日本の野草」(林弥栄編 山と溪谷社)のヤナギタデの説明には、別名をホンタデと書いてありました。
タデの中でもタデの代表なのかと思ったのです。
「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎 西東社)には「茎は直立して枝を分け、披針形の葉が互生します。やや紅色を帯びた白緑色の小さな花が、茎の枝の先に穂状にまばらにつき、花穂の上部は垂れ下がります。葉には辛みがあり、ムラサキタデやイトタデなど食用にする品種もあり、タデ酢をつくったり若芽を刺身のツマに利用します。幅の狭い葉がヤナギに似ていることが名の由来です。葉には辛みがあり、これが本当のタデという意味でホンタデやマタデと呼ばれる。」と記されています。
叢で見られるヤナギタデとは違う仲間のムラサキタデが、これまで刺身のツマに使われていたようですね。
昔から私が気になっているのが花穂が緑とピンクになっている、このヤナギタデなのです。
皆さんも探してみてくださいね。
(タデ科 タデ属)
カモ撮りこうちゃん