カキツバタは本当に素朴だが清楚な花だと思う
蟹江で見かけたカキツバタ
八橋カキツバタ公園で見かけたカキツバタ
愛西市船頭平公園で見かけたカキツバタ
カキツバタといえば杜若と書き、豊田市には杜若高校という高等学校さえあります。
近くの知立市八橋町の無量壽寺(臨済宗妙心寺派)の境内に有名なカキツバタ園があります。
八橋のカキツバタは、在原業平が「かきつばた」の五文字を句頭に入れて詠んだ「からごろも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもう」で有名なところです。
2022.2.7付けのblog「知立の八橋にカキツバタを見にいった」で、八橋の謂れと、なかなか区別できないアヤメ、ハナショウブとカキツバタの区別の仕方について書きました。
5月から6月にかけて、これらの花を見かけることが多くなります。
アヤメは蟹江周辺では畑の脇に植えてあるのを見かけます。
またハナショウブは蟹江川の土手下にも咲いています。
また何度も行ったことがある庄内緑地にはハナショウブ園があって、何十種類ものショウブが植えらえていて名所になっています。
野生のキショウブは永和の沼の水辺を含めていたるところで見られます。
カキツバタは知立の八橋の他に、愛西市の船頭平公園に植えられていて、青色だけでなく白っぽいものなども見られます。
仙台の知人宅にはハナショウブが植わっていて、なかなか良い色合いのものでした。
色々な事情でそれがなくなってしまったので、船頭平公園のカキツバタの種を送ろうかと話したら、余り喜んではいないようでした。
カキツバタはハナショウブに較べると素朴な花だからだろうと思ったものです。
カキツバタよりはアヤメの方が華やかな感じがします。
ましてやアヤメの仲間のジャーマンアイリスは、みな華やかで現代風の花です。
今の時代はこれでもかこれでもかというような華やかで色彩が艶(あで)やかなものが好まれているようです。
それに比べるとカキツバタは素朴で清楚な感じを受ける花です。
でも尾形光琳の「燕子花(かきつばた)図屏風」は、この八橋のカキツバタを描いたもので、風情をと素朴の中にも気品を感じさせる作品だと思います。
私の感性と僻(ひが)みだと思いますが、とにかく華やかが良いという外国からの風潮は、歴史性を尊重しない感じを受けてしまうのです。
どうなんでしょうかね。
先日近所の畑の水辺脇にカキツバタが群生して花を咲かせていました。
こんなところにカキツバタを植えている農家の人の趣味の良さに感銘を受けました。
この畑にはこの地方では珍しいリンゴの木も植えてあり、少し前に花が咲いていたのでスマホで写真を撮りました。
こんな蟹江の田舎にも風情と楽しむ人がいるんだと嬉しく感じたものです。
(アヤメ科 アヤメ属)
カモ撮りこうちゃん