隣家の庭にフジバカマが咲いていた

いろいろなフジバカマ

植物の名前を覚えるとき色々な覚え方がありますが、春の七草や秋の七草など、歌として言葉で口ずさみながら覚えることもその1つです。

「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ七草」と謳いながら、その実物と対応させて覚えるととても楽です。

ナズナはペンペングサ、ゴギョウはハハコグサ、ホトケノザはコオニタビラコ、スズナはカブ、スズシロはダイコンです。

秋の七草は、山上憶良の歌で「秋の野に咲きたる花を指折り(およびおり)、かき数ふれば七種の花、萩の花、尾花、葛花、撫子の花、また女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、朝顔の花」と謳われています。

尾花はススキ、朝顔はキキョウです。朝顔は後年に中国から移入されてきたので、奈良時代の当時にはなかったからです。

春の七草は今でも田んぼの畔や叢で見かけることができますが、秋の七草の多くは野生で見かけるのは難しくなっています。

ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、アサガオ(キキョウ)は野生ではほとんど見かけることはありません。

オミナエシやフジバカマやキキョウは花に活ける花材として使われるので、畑で栽培されていることがあります。

家庭の庭で園芸種のナデシコ、フジバカマ、キキョウが植わっているのを見かけることもあります。

東側の隣家の庭にはフジバカマが植えてあり、秋口になると花を咲かせます。

といっても小さい花が集まって、もやもやとした薄赤紫っぽい雰囲気の花です。

そこの老婦人と話したとき、ご主人がどこからか貰ってきて植えたんだと話してくれました。

それがフジバカマということも知らない様子でした。

ご主人が亡くなって1人で住んでいたのですが、娘さんの住む川崎に引き取られていきました。

フジバカマが咲いている写真を撮って送ってやったこともありました。

そこで無住になった庭の端にあるフジバカマの根元から、数本採って庭のプランターに植えておきました。

その住宅も今では売られて整地したので、フジバカマもなくなってしまいました。

なんとか自宅のプランターで生き延びれば良いなと考えています。

フジバカマといえば、やはりアサギマダラが集まる花として有名です。

2020.10.21づけのblog「突然アサギマダラに出会った」で、アサギマダラのオスが性フェロモンの材料となるアルカロイドを摂取するために集まるようだと書きました。

永和の雑木林と愛西市の船頭平公園の叢のコセンダングサの花にアサギマダラが吸蜜しているのを2度ほど見かけているに過ぎません。

フジバカマといえばアサギマダラと私のなかでは対連合しています。

そんなことも記憶する方法だと思っています。

(キク科 フジバカマ属)

カモ撮りこうちゃん