大型化農業は専門性を要求されるようになっているらしい!
トラクター
ロールベールする機械
イネを刈るコンバイン
最近では各農家の家内工業的な農業から、大型化農業に変化してきています。
その結果これまでの田んぼや畑の規模の1区画がとても大きくなり、用水路はコンクルートでがっちり固められるようになりました。
これまで泥を固めて作られていた用水路に住んでいた田んぼと関わりがある動植物がいなくなりました。
トンボや魚など多様な生態系が崩れてしまったようです。
私のような野生の動植物に関心があるものにとっては、とても残念なことです。
ただ大型化農業のお陰で、コメにしてもキャベツにしても今の円安状態でも、値段がそれほど上がらないのはこうした農業の転換によるものだと思われます。
すべてのことに当てはまりますが、変化には功罪が伴うというのは真実のようです。
飛島村でも弥富市海屋でも作物の計画生産を行っているようです。
コメの次はダイズやホウレンソウ、そしてコムギなど、ある時期には畑一面が同じ作物になっています。
大型化農業による一斉に作るメリットがあるからでしょうね。
こうした大型化農業を見ていて気がついたことは、トラクターで田起こしし、そして土を平らにする作業、また収穫作業をほとんど一人でやっていることです。
確かにトラクターに乗れるのは1人なのですが、この人以外には誰もいません。
しかもこのトラクターをトラックの荷台に1人で乗せて運んでくるのです。
また収穫時期には他の人がいますが、トラックの荷台に生産した作物を運んでいく役割の人が1人です。
従来の家内工業的農業の場合には、公道を小さなトラクターに乗った農家の人が運転しながら移動していました。
大型化農業ではトラクター自体が大きいので公道を走れば、他人に迷惑になります。
株式会社か農協が経営する会社にあるトラクターを、トラックの荷台に乗せて運んで、畑近くでトラクターを降ろし、それを移動して目的の畑まで運転していって耕し、終わるとそのトラクターをトラックの荷台に1人で載せて、トラックを運転して帰っていきます。
昔バスでも電車でも、運転手と車掌の2人がいたものですが、最近ではワンマンバス、ワンマン電車が普通になっています。
同じように1人でこうした作業を行うようになっているようです。
これらは一種の合理化といって良いでしょう。
しかもこうした作業を専門的に行う能力を持った人が行っているわけです。
家内工業的農業を行う農家では、誰もがいろいろな農業に際しての仕事をしていましたが、大型化農業では専門による仕事の分担が起こり、その専門性によって効率的な農業が目指されているようなのです。
知らない間に私たちが思い描いている農家が消滅して、工業的な農業に転換しているのですね。
とても驚きました。
カモ撮りこうちゃん