カキの実に集まるチョウを見かけた
カキの汁を吸うコムラサキ
落ちたカキの汁を吸うキタテハ
カキの汁を吸うウラギンシジミ
花の蜜を吸うキタテハ
ウラギンシジミ
最近までチョウは花の蜜を吸いに来ると思い込んでいました。
モンシロチョウ、アゲハチョウ(ナミアゲハ)、アオスジアゲハ、キアゲハ、モンキチョウ、キタキチョウ、ベニシジミ、ツバメシジミ、ヤマトシジミなどは全て花の蜜を吸いに来ます。
童謡の「ちょうちょう」には「ちょうちょう、ちょうちょう、なのはにとまれ、なのはにあいたら、さくらにとまれ、さくらのはなの、はなからはなへ、とまれよあそべ、あそべよとまれ」と謳われています。
私ばかりでなくほとんどの人も、チョウは花の蜜を吸うものと考えているようです。
先日海津市のハリヨ公園にでかけました。
駐車場の北側にはカキ畑があり、毎年秋になるとカキがなります。
岐阜県はカキ(富有柿)の産地として有名なので、ここでも富有柿を栽培しているのでしょう。
車を停めてカキ畑周辺を歩いていると、カキの木の葉にタテハチョウの仲間が飛んだりとまったりしているのを見かけました。
追いかけてみるとキタテハとコムラサキでした。
その時はカキの葉にとまった場面しか見かけませんでした。
カキ畑の周りを見ると、落ちたカキが一か所に集められていて、腐りかけているものもありました。
自然に落下したものか、それとも摘果したものかは分かりません。
チョウの中には樹液や腐果の汁を吸うものがあると知っていました。
この2種のチョウは樹液や腐果の汁を吸っているのかもしれないと思ったのです。
数日後また出かけたとき、カキの木の実の中に穴が空いているものがありました。
ヒヨドリが来て啄んだあとでしょうか。
そこにコムラサキが来て汁を吸っていました。
また地面に落ちたカキの残骸で、キタテハが同様に汁を吸っていました。
その後シジミチョウ科のウラギンシジミが飛んできて、穴が空いたカキの汁を吸っていました。
長時間そのままじっとしています。
近づいてスマホで写真を撮っても、逃げずにいました。
「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会 誠文堂新光社)のコムラサキには「樹液や獣糞、人の汗などに好んで集まるほか、川原や湿った地面に下りて吸水することも多い。」と記されています。またキタテハでは「ヒメジョオン、オカトラノオなど各種の花を訪れるほか、樹液、腐果などにも集まる。」と記されています。ウラギンシジミには「花にはほとんど訪れず、腐果や獣糞などで吸汁するほか、湿った路上で吸水も行う。」と記されています。
キタテハが春にヒメジョオンの蜜を吸っているのを見かけたことがあります。
この3者では餌の汎用性はキタテハが大きいようです。
成虫の発生時期や回数と関係があるかとも思われますが、今のところ関係はなさそうだなと思っています。
(キタテハ タテハチョウ科 キタテハ属)(コムラサキ タテハチョウ科 コムラサキ属)
(ウラギンシジミ シジミチョウ科 ウラギンシジミ属)
カモ撮りこうちゃん