土手でオオフタバムグラの小さい花が咲いていた
オオフタバムグラ
メリケンムグラ
愛西市の福原輪中の木曽川沿いの土手下にカワラケツメイの花の写真を撮りに行きました。
叢にたくさんの薄いピンクの花を咲かせた植物を見かけました。
とても小さい花で、じっくり立ち止まって見ないと分からないような花です。
ハコベやミミナグサくらいの大きさでしょうか。
昔は見かけなかったので、きっと外来植物だと思います。
花の様子が似ている植物があります。
水辺の湿気が多い場所に生えているメリケンムグラととても似ているのです。
でも葉の具合や花の様子がちょっと違います。
最初にメリケンムグラを見かけたときはイボクサやトキワツユクサかと思いました。
茎が四方に伸びて広がっていく様子が似ていたからです。
でも外来植物のメリケンムグラと後で分かりました。
メリケンムグラと違っていて茎は立ち上がっていて、花は薄いピンクで可憐な花です。
調べてみるとオオフタバムグラと分かりました。
岡山理科大学(波田研)のHPには「アカネ科 オオフタバムグラ属。オオフタバムグラは北アメリカ原産の帰化植物。海岸や河川の砂丘に生育する。茎は斜めに立ち上がり、葉は無柄で、両面に硬くて短い毛があり、葉の縁は棘状の微毛があってざらつく。花は葉腋に付き、7月から9月にかけて白から淡紅色である、花冠は4裂し、雄しべも4本。同じ属のメリケンムグラに似ているが、メリケンムグラは毛が無く、葉が広い点などで区別できる。オオフタバムグラの葉は、メリケンムグラに比べて乾燥に対して抵抗性が高いと思われ、生育地は乾のオオフタバムグラ、湿のメリケンムグラといった感じであろう。」と記されています。
国立環境研究所の侵入生物データベースでは「生息環境は荒れ地や河川敷にはびこる。日当たりの良い丸石河原や海岸付近の荒れ地など。温度選好性は温帯~温暖帯。繁殖形態は風媒花、虫媒花で種子。繁殖期の花期は夏。国内移入分布は本州中部以南。侵入年代は1920年代東京で定着が確認された。」と記されています。
福原輪中の土手には、そこら中にオオフタバムグラが繁殖しています。
メリケンムグラの生息環境は川縁(かわべり)などに制限されているのに、オオフタバムグラは広範囲に見られます。
気温の問題はあるかも知れませんが、これから北日本にも拡大していく可能性がありますね。
在来植物が帰化植物に駆逐される例が、このオオフタバムグラでも起こると思われます。
どんな在来植物が被害にあうのか、これからも注視していきたいと思います。
(アカネ科 オオフタバムグラ属)
カモ撮りこうちゃん