ヨシガモの群れがまだ帰らないでいるぞ

蟹江周辺でヨシガモを見かけるのは五条川と日光川と佐屋川です。

五条川では数羽しか見ませんが、日光川と佐屋川では群れで見かけます。

土手を挟んで隣同士なので同じ群れが移動しているだけです。

日光川の日光大橋付近と上流の近鉄の陸橋付近で見かけますが、2つの群れ全部で40~50羽くらいでしょう。

その1群が3月を過ぎると佐屋川に移動してきます。

帰る直前には毎年佐屋川にいることが多いようです。

番いと思われるヨシガモが4月中旬までいることはありましたが、3月末になっても群れで残っているのは珍しい印象があります。

ヨシガモはコガモやマガモに比べると遅く来て早く帰っていきます。

ヨシガモの故郷はユーラシア大陸の東部と千島列島、樺太、カムチャッカ半島だといわれています。

北海道の北端まで行って、そこから大陸や樺太、カムチャッカ半島へ渡っていくようです。

NHKの「さわやか自然百景」では北海道の沼や湖に、何万羽のカモや水鳥が羽を休めている光景を放映していました。

故郷へ帰る行程は何千キロにも及ぶ長旅です。

ヨシガモは毎年それを繰り返しています。

親から子へと繋ぎながら毎年同じ場所にやって来るのです。

奇跡としか思えません。

2020.12.5付けのblogで、日本海に抜けて北上するのではないかと書きました。

日本海に出れば山が迫っているので海岸線に沿って北上できる可能性が高いように思うからです。

日光川や佐屋川からどのようなルートで北上するのかと考えてみました。

まず木曽川や長良川に沿って北上すると思われます。

鳥たちにとって羅針盤となるのは太陽高度と親に従って経験してきた渡りの道筋の具体的な標識ではないかと思われます。

太陽高度が同じ東西方向に飛んでいくことには抵抗があると思えるので、蟹江から太平洋岸を東に移動して千葉県沖から北上するコースは採りにくいと思われます。

木曽川と長良川ではどちらがコースとして最適かと日本地図で調べてみました。

すると木曽川は中央アルプスがあり標高が高いので難所だと思われます。

長良川は日本海に抜けていくときに九頭竜湖、御母衣湖、鳩谷ダムなどの寄留池があり、その先の南砺市を抜けると神通川の支流などがあり迷わずに富山方面に抜けられます。

本当にそんなコースで故郷に帰っているかは定かでありませんが、そんな空想をしてヨシガモの群れが無事に故郷に帰ることを祈ってしまいました。

(カモ目 カモ科)

カモ撮りこうちゃん