たくさんのトビが骨粉工場の上空を飛び回っていった
あま市と清須市の境にある五条川の土手下には骨粉工場があります。
1年中稼働していて太い煙突から排気ガスが出ています。
冬には北西の風が吹いて五条川の方に流れてきます。
その排気ガスはすごい臭いで、頭がくらくらしてしまうほどです。
でも工場付近には家屋が密集していて普通に生活しているのです。
生活している人たちはこの臭いにきっと慣れて感じなくなっている可能性があります。
一種の心的飽和現象でしょうね。
それにしてもすごい臭いなのです。
この工場ではニワトリ、ウシやブタなどの骨を原料にして、肥料用の骨粉や膠(にかわ)を作っていると思われます。
その製品を作った廃棄物の中にカラスやトビの餌になるものが含まれているのでしょう。
この場所はトビにとってもカラスにとっても餌場として重要な場所だと思われます。
この工場の対岸の樹林にはカラスの塒(ねぐら)があって、多くのカラスが生活しています。
トビは確認していませんが周辺で生活しているようで、このカラスとトビは餌場を巡って攻防し合っています。
カラスがトビを追いかけ攻撃していることが多いのですが、昨日は逆にトビがカラスを追いかけていました。
異種間でありながら餌場をめぐる天敵同士のようです。
骨粉工場が稼働して煙突から大量の排気ガスが出ている上空で、これまで見かけなかったほどの数のトビが飛んでいました。
これくらいの数だと、天敵のカラスも追いかけていませんでした。
排気ガスの中に餌となるものはないはずだし、どうして煙の周りを飛んでいるのか、今のところはその理由が分かっていません。
トビもカラスも動物の死肉なども餌にしています。
腐ったような煙突の排気ガスが餌があることを示す手がかりと認識しているのかも知れません。
「この臭い→餌となる死肉がある」と対連合しているのではないかと思われます。
そこでたくさんのトビが飛んでいるのではないかと推論しました。
この場所ではカラスやトビ以外の猛禽類は全く見かけません。
他の猛禽類は生肉を食べます。
五条川に流れ込む工場からの浅い用水路には骨粉の一部があるらしく、カラスが何羽か降りて餌探しをしている光景を見かけます。
トビがたくさん住み着いているのは、工場からの恩恵によるものでしょう。
なぜかカラスとトビだけがいることに疑問だったのですが、食性を考えるとなぜか納得してしまいました。
本当かなー。
(タカ目 タカ科)
カモ撮りこうちゃん
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