名前と花の姿に惹かれたヒオウギ
天童周辺で歩き回っていて、アヤメ科のシャガをよく見かけていました。
白い花が群生して咲くとなかなか見ごたえがあります。
蟹江に帰ってから、養老山地の「養老の滝」の登山道脇でも、東山動物園の土手にも咲いていました。
名古屋周辺でも咲いているのだなあと思ったものです。
「日本の野草」(林弥栄編 山と渓谷社)を見ていたら、そのシャガと同じページにヒオウギの写真と名前の謂れが書いてありました。
「山地の草原に生える50~100㌢の多年草。葉は広い剣状で扇形に並び、多少白っぽい。高さ60~100㌢の花茎をだし、上部は2~3に枝分かれし、へら状の苞葉がつく。花は径4~6㌢。花被片は6個で水平に開き、楕円状へら形、黄赤色で内側に濃い暗紅点がある。種子は光沢のある黒色で、ぬば玉と呼ばれる。和名は檜扇(ひおうぎ)で、葉の並び方が檜扇に似ているのでつけられた。花期6~9月。生育地山地草原 分布本、四、九、沖。」と記されています。
葉の様子が宮廷人の持つ檜扇に似ていることからつけられたようなのです。
私はすぐに平家物語に出てくる白拍子の扇子を想い出しましたが、間違いのようです。
そんなことがあって、野山を歩き回ってヒオウギを見かけないかと探しましたが、残念ながら見かけませんでした。
天童駅近くの呉服屋の前の庭の片隅で偶然、ヒオウギが咲いているのを初めて見かけました。
見かけたときはとても嬉しかったものです。
スマホで写真を撮りました。
数日後今度はカメラを持って写真撮りに行きました。
花も風情があって、高貴な感じさえします。
蟹江に戻って町内の畑で偶然にヒオウギを見かけました。
こちらにもヒオウギが咲いていることに驚きました。
その後ヒオウギの実ができているのを見かけて写真を撮りました。
黒くてダンゴ状になっています。
タデ科のイシミカワの実と似ていてダンゴが積み重なった風情ですが、時期が遅く萎れかかっていました。
ウィキペディアでは「黒い種子は俗に射干玉(ぬばたま・ぬぼたま・むばたま)と呼ばれ、和歌では『黒』や『夜』にかかる枕詞として知られる。~中略~ 和菓子の烏羽玉(うばたま)はヒオウギの実を模したもので、丸めた餡を求肥で包んで砂糖をかけたものや黒砂糖の漉し餡に寒天をかけたものなどがある。花が美しいことからしばしば栽培され、生花店でも販売される。関西地方を中心として名古屋から広島にかけ、生け花の7月初旬の代表的な花材である。特に京都の祇園祭や大阪の天神祭では、床の間や軒先に飾る花として愛好されている。」と記されています。
昔から知られ、人々に愛されている花のようです。
東北とは違って京や大阪を中心に歴史と文化と深い関りがある花だったんですね。
全く分かりませんでした。
(アヤメ科 アヤメ属)
カモ撮りこうちゃん
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