タヒバリの習性が分かってきた気がする

冬になるとタヒバリを見かけます。

冬鳥としてシベリアやカムチャッカ半島からやってきます。

名前の通りヒバリと姿や雰囲気が似ています。

ヒバリは留鳥ですが、目の周りや羽の模様の様子はそっくりで、今でもその区別が難しいのです。

それでも少しずつ区別できるようになりました。

ヒバリはスズメ目ヒバリ科でずんぐりしていますが、タヒバリはスズメ目セキレイ科でセキレイのように尾が長くてスマートです。

ヒバリは茶色っぽいのにタヒバリは少し灰色がかっています。

そんな違いが分かってきました。

蟹江ではタヒバリは秋の土起こし中の畑や、冬の善田川、宝川の土手で見かけます。

ハクセキレイと混群の場合も多いです。

タヒバリの群れは10数羽程度ですが、ヒバリはそれよりは少なく畑で見かけることがほとんどです。

タヒバリとヒバリでは生活域が異なっているようです。

タヒバリとヒバリを区別しようとしているうちに、見た瞬間にタヒバリとヒバリが区別できるようになってきました。

人間の認識の仕方の面白さです。

例えばノスリ、トビ、オオタカ、ハイタカのタカの区別でも同じ経験をしています。

最初は大きさや羽の模様の特長、嘴の形や翼先分離数(先端の羽の分かれている数)などで区別していましたが、何度も見かけているうちに、飛んでいるタカを見ただけで、どのタカか瞬間的に判断できるようになってきました。

鳥の雰囲気で同定できるのです。

同じことがタヒバリとヒバリの区別でもできかかっています。

人間の認識能力の素晴らしさですね。

それを「直観」と言っているのだろうと思います。

最近はタヒバリを土手で見かけますが、小群で餌を採っています。

私が歩いていくと逃げていきますが、土手の先に降りてまた餌探しをしています。

川の方に逃げるときは私からかなり離れて飛んでいきます。

警戒心はかなり強いようです。

「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)では「冬鳥。川原、農耕地、海岸、草地など。1羽で冬の縄張りをもって生活するものもいるが、群れで生活することが多い。採食場で1羽ずつがばらばらでも、夕方に山地の林に小群でねぐらに帰る。尾羽を上下に振りながら水辺や水田の草丈の低い場所を歩き、昆虫類、クモ類、草の種子などを採食する。何かに驚いたりしても、他のタヒバリ類ほどは電線などの高いところにとまらない。」と記されています。

私の経験からもハクセキレイ同様に尾羽を振りながら採食しています。

しかしハクセキレイは電線にとまるのに、電線には一切とまりません。

いつも土手や草地にしか降りません。

そんな習性を持っているようです。

(スズメ目 セキレイ科)

カモ撮りこうちゃん