当たり前にいるカラス その1
カラスはこれまで書きませんでした。
スズメ同様に当たり前の鳥だったからです。
団地のごみ集積場でも田んぼや畑に出かけても見られる鳥なので、同じ場面にオオタカやチョウゲンボウを見かけるとオオタカの方を追いかけてしまのです。
その結果カラスは撮らずじまいになってしまいます。
秋から冬にかけて群れる習性があるようで、天童ではたくさんのカラスが電線にとまっていたのを覚えています。
餌場の状況から一年中群れている場所もあるようです。
秋になって飛島村で耕運機で土起こしすると、カラスの群れがやってきます。
アマサギやハクセキレイと混ざりながら昆虫類やミミズなどの餌を探しています。
雑食性で何でも捕り適応力も抜群のようです。
秋の終わりから春にかけて番いになりますが、仲が良く情愛が深い鳥のようです。
知能が高いからでしょうか。
集団行動するカラスですが、春になって鶴岡に出張で出かけたとき、駐車場に2羽のカラスを見かけました。
メスがオスに甘えていて、背を低くしてヒナのような仕草です。
オスは餌らしいものを咥えて持ってきました。
メスはずーっとオスに甘えています。
番いになるための行動だと思われます。
その情景を見ながら、カラスにも愛情といわれる情感のやり取りがあるんだなと思ったものです。
テレビで春に都会の樹木の下を通るとカラスが攻撃をしてくると放映していました。
木に巣があり卵かヒナがいるのでしょう。
縄張りやヒナを守るモビング行動の一種だと思われます。
この行動はケリも同様で、車に対しても激しい威嚇行動を仕掛けます。
そんな時は近くに卵かヒナがいると思って間違いありません。
蟹江周辺にはハシボソカラスがほとんどで、ハシブトカラスはあまり見かけません。
「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)のハシボソガラスには「留鳥または漂鳥。市街地や海岸、農耕地、川原、林など。繁殖地以外は群れで生活するのがふつう。非繁殖期は一定の場所に集団ねぐらをもち、早朝に飛び立ち、日中の採食場に分散する。地上を歩きながら採食し、急ぐときには跳ね歩きもする。雑食性だが、ハシブトカラスほどではなく、草木の実や種子、昆虫類などを主に採食する。飛翔は、羽ばたいてときどき帆翔したり、群れで旋回したりする。」ハシブトカラスには「市街地ではゴミ箱をよくあさる。~中略~ タカ類やフクロウ類を見つけると、追い回す習性がある。」と記されています。
人の住む世界と自然をうまく利用しながら、生き延びていることがわかります。
ムクドリも含めてカラスなどの被害は、結局人間の行為がもたらした結果だと思われて仕方がありません。
直接的な被害を見るだけでなく、その因果関係を前まで遡る必要があるのではないでしょうか。
(スズメ目 カラス科)
カモ撮りこうちゃん