迷って来たらしいマガンを見かける
宮城県のラムサール条約の伊豆沼には一度だけ行ったことがあります。
ハクチョウやカモが水際まで寄って来たのを覚えています。
その伊豆沼でガンを見かけた記憶がありません。
たくさんのガンが渡来しているはずなのに見かけないのです。
話によると、ガンは臆病でハクチョウやカモのように人近くには来ず、朝稲刈り後の田んぼに餌を求めて飛んで行き、夕方になると伊豆沼に帰ってくると教えられました。
どうも臆病な鳥のようです。
蟹江に戻ってからガンを数回見かけました。
5年前に善太川でカモの中に1羽だけ混じっていました。
数日後にはその姿がありませんでした。
どこかに移動中だったのか迷っていたのかと思いました。
先日弥富市海屋の空中を飛翔するガンと思われる3羽を見かけました。
数年振りに見かけたのです。
ところが昨日、日光川のウォーターパークにミコアイサの写真を撮りに行ったら、そこでガンが1羽泳いでいました。
近くで見るのは4~5年振りです。
姿形からマガンだと思われます。
悠然と泳ぎながら水面で採餌したり、羽繕いを頻繁にしていました。
羽に油脂分をくっつけているのでしょうか。
近くにいたカルガモの群れと一緒になりましたが、少し経つと分かれて離れていきました。
「日本の野鳥」(叶内拓哉、安部直哉他 山と渓谷社)では「冬鳥。東北地方北部以北では旅鳥。東北地方南部より南の太平洋側ではまれ。湖沼、池、湿地、水田など。繁殖地のシベリアから主にカムチャッカを経由して北海道北部に渡来し、徐々に越冬地へ南下する。越冬地では、湖沼などの水辺の浅い場所をねぐらとする。早期に群れで飛び立ち、ねぐらから採食場の水田に飛んでいく。主に落ち穂を採食する。」と記されています。
主に東北南部までが渡来の限界地のようですが、宮城県の伊豆沼、新潟県の瓢湖などにも来ているようで、日本海側では石川県まで南下しているようです。
ウォーターパークに来たマガンは、伊豆沼から太平洋岸に沿って南下してきたとは考え難くく、恐らく日本海側の石川県側から山を越えて北西の風に乗って愛知県に入り込んだのではないかと思われます。
数年前に近くの福田川でも、主に日本海側に渡来するトモエガモの小群を見かけました。
数日前には強風が吹いていました。
見かけた翌日にはもういませんでした。
マガンを見かけた日も前の2日ほど強風が続きました。
若狭湾からの北西の風で飛んで来たのではないかと想像しています。
何とか群れに帰れると良いのだがと思ってしまいました。
(カモ目 カモ科)
カモ撮りこうちゃん