最近見かけるのはほとんどノアサガオ!
小学生の頃、自宅南側の庭に竹を組んでアサガオを植えていました。
夏の陽射しを避けるためです。
秋になって採れた種子をまた翌年に撒くと、色々の色が並んだハナビラになって単色のハナビラにはなりません。
そんな経験からアサガオのハナビラは多種多様の色柄になるのがアサガオだと思っていました。
単色のアサガオを見ても感動することはありませんでした。
東京入谷の朝顔市(アサガオイチ)は7月初旬に行われます。
明治初期に始まり一時途絶えていたのが終戦後復活したようです。
市の時にはハナが咲いているはずなので、当日にハナを咲かせるように調整しているのだろうと思われます。
昔読んだ本の中で、アサガオを咲かせるには日長が15時間より短くすると花芽形成が起こる短日植物なので、種を撒いて双葉が出たところで、アサガオを段ボール箱で暗くすると、本葉が出たところに花芽ができる実験が載っていました。
植物生理を利用して花を咲かせる時期をコントロールしているのです。
きっと入谷の朝顔市でも、その日に合わせて開花するようにアサガオを暗い部屋に置いてあるのでしょうね。
アサガオは薬用植物として中国から入ってきて、だんだんと鑑賞用植物へと変化してきたようです。
江戸時代は品種改良が盛んに行われました。
アサガオは毎年ハナを咲かせるので品種改良しやすかったのではないかと思われます。
品種改良した理由に藩の財政を潤すための商品価値を高めるための工夫の他に、コイ、キンギョ、ツバキやハナショウブなども含めて、将軍家に献上するため各藩のせめぎ合いがあったのではないかと推測しています。
私の一番の興味は江戸時代に黄色いアサガオがあったのに廃れたと聞いていたことです。
ウィキペディアには「原種は薄い青色だが、品種改良によって白、紅色、ピンク、紫、濃紺、浅黄色等の品種が生まれた。また茶色、灰色、黒鳩色、紅鳩色、葡萄鼠色など通常の花色としてはかなり特異な品種も存在する。『黄色の朝顔』と『黒色の朝顔』の両者は『幻の朝顔』と呼ばれる。このうち『黄色の朝顔』については昭和40年代に再現が試みられ開花に成功し~」と記されています。
その後紆余曲折があって安定した黄色いアサガオができたようです。
最近は従来のアサガオを見かけなくなって、青色のノアサガオばかりが目につくようになりました。
沖縄など南国原産のアサガオで、散形花序でハナをつけるので同じ場所にたくさん花つけ、初冬まで咲いて豪華な感じです。
色もアサガオの原種の色合いです。
新しいノアサガオが本州各地で見られるようになって、なぜか寂しい気分になってしまいました。
(ナス目 ヒルガオ科 サツマイモ属)
カモ撮りこうちゃん