藤前干潟でカワウの大群を見かけた

蟹江周辺は水郷地帯でたくさんの川が伊勢湾に流れ込んでいます。

泳いだことがある庄内川のほか五条川、新川、日光川、善太川、宝川、筏川などが合流しながら伊勢湾に入ります。

その伊勢湾の入り口にラムサール条約の藤前干潟があります。浅瀬で大干潮(?)の時には陸地が見えます。

ミサゴ、サギなどが餌を探しシギやカモの中継地として有名です。

それぞれの川付近にも用水路が無数にあります。

川の水は濁っていますが、栄養豊富で40~50㎝ほどのコイやボラが多数泳いでいます。

土手の上からも魚の様子を見ることができます。

50~60㎝を超えるようなコイも泳いでいることがあり、この大きさだとミサゴも捕まえるのに苦労するだろうなと思われます。

そんな環境の中でカワウが多数生息しています。

これまで書いたように、カワウは群れになったり、高いところにとまったり、相手との距離を保ったり、羽を広げて乾かしたりと面白い習性を見せてくれます。

カワウの数の多さを考えると伊勢湾の魚は捕り尽くされてしまうのではないかと心配になります。

数年前に日光川の釣り用のボートの係留地で、名古屋港沖に出ていた人から数千羽のカワウの群れが魚を捕っていたと聞かされました。

何トンもの魚が捕られている、何とか駆除しないと大変だと話していました。

鳥類保護対象にカワウもなっていると思われるので数を減らすことは難しいだろうと思われます。

先日藤前干潟にシギやカモの写真を撮りたくて出かけたら、伊勢湾岸道の手前の水面でカワウの群れを見かけました。

1000羽を超える数のように見えました。

カワウは群れで飛ぶときに、線になったり塊になったりして飛びます。

藤前干潟のカワウは一群が飛び始めると、後のカワウはその先に行って水面に降ります。

群れの最後になったカワウがまた飛び立って、先頭付近で降ります。

そんなことを繰り返しながら移動して行きます。

そのカワウたちのいくらかは潜っています。

近くの魚たちはカワウの群れに閉じ込められて一網打尽だろうなと思ってしまいました。

藤前干潟は伊勢湾に通じているので、干満に合わせて魚たちが入り込んで来ます。

完全にいなくなることは実際にはないのでしょうが。

NHKの「さわやか自然百景」(2018.1.14)の「愛知 藤前干潟」でも500~600羽のカワウの群れが魚を捕っている場面がありました。

その数はとても多く、そのうちコントロールしないと大変なことになるだろうなと、その時も思ってしまいました。

(カツオドリ科 ウ科)

カモ撮りこうちゃん