ニホンハッカを見かけた時はとても嬉しかった

私たちの周りにはシソ科の植物が思った以上に多くあります。

小さい頃、植物の茎は丸いと思い込んでいたので、後になって四角い茎があることに吃驚したものです。

食用にしているオオバやシソもシソ科だし、庭の隅のヒメオドリコソウもシソ科です。

私は「茎が四角ならシソ科」と馬鹿の一つ覚えで思い込んでいます。

四角くてもシソ科でないアカネのようなものもありますが、手で触ってみて四角ならシソ科でないかと考えてみましょう。

もしシソ科でないなら、シソ科とどこが違うか考えてみましょう。

長い経験からシソ科の花の咲き方には2種類あると思っています。

1つは花が上の方に花茎を伸ばして咲く種類です。

多くの植物の花と似たような咲き方ですが、小さい花がまとまって咲きます。

これらにはシソ、オオバ、エゴマなどが入ります。

それに比べてニホンハッカ、シロネ、オドリコソウ、メハジキなどは茎の葉が出るところにまとまって咲きます。

その様子は花の集まりがだんだんになって咲いている風情です。

6月に天童の山元沼の水辺で、初めてニホンハッカを見かけました。

花がだんだんになって咲いているのです。とても驚きました。

その葉をちぎって嗅いでみると良い匂いがしました。

昔からハッカはガムなどで知っていましたが、日本ハッカは軟らかい優しい感じの匂いです。

その天童のニホンハッカを蟹江の自宅に移植しましたが、ほかの雑草に追いやられて数年後に消滅するかも知れません。

私たちにとって良い匂いは、日本ハッカが「近寄るな」というサインを出しているのです。

昆虫や動物にはそうした役割を果たしているのでしょう。

庭のハッカの近くを通ると良い匂いがします。

空気の流れの変化(風)の刺激で匂いを発するのか、私が知らないうちに葉や茎の一部に触っているのかは分かりませんが、とても良い匂いがし出すのです。

天童にいた頃、セイヨウハッカを取ってきてコップに入れておいたら、枯れそうになって葉が落ち出しました。

水を入れ替えて放置して置いたら、茎から根が出てきました。

発根剤を使ったわけでなく放置していただけなのです。

その再生能力にとても驚きました。

その後生長してきたので鉢植えにしました。

蟹江に帰って数年経ちますが、他ではニホンハッカを見かけていませんでした。

最近になって海津市のハリヨ公園に行ったら、水辺に日本ハッカが咲いていました。

こちらでは初めて見かけました。

色々の場所ではミント(スペアミント?)が植えられています。

繁殖力が強いのでどんどん増えていきます。

なるべく範囲を限るか、プランターで育てることが必要だと言われています。

ハッカの仲間の再生能力を考えると、さもありなんと感じてしまったものです。

(シソ科 ハッカ属)

カモ撮りこうちゃん