ツマグロヒョウモンの交尾の様子を観察できた
蟹江周辺のヒョウモンチョウはツマグロヒョウモンしか見かけません。
東北では色々なヒョウモンチョウがいるのに、こちらではツマグロヒョウモンと思えば良いのです。
オスとメスの表翅の模様もはっきり違うので、それも区別しやすくとても楽です。
チョウの交尾態はなかなか見られませんがモンシロチョウ、キタキチョウ、ベニシジミなどはそれでもよく見かける方です。
アゲハチョウの交尾態は1回しか見ていません。
見てみたいチョウの交尾態にはアオスジアゲハやキアゲハがありますが、今のところチャンスに恵まれていません。
数年前に岐阜県海津市ハリヨ公園で初めてツマグロヒョウモンの交尾態を見かけました。
その姿を見ただけで嬉しくなって写真を撮りました。
今年自宅の狭い庭で、ツマグロヒョウモンのオスがメスに近寄っている場面を見かけましたが、メスが成熟していなかったのか交尾までに至りませんでした。
メスは離れて飛んでいきました。
オスも一度飛んで行ってから、交尾しようとした場所に戻って来て、その辺りを飛び回っていました。
感情移入すると、どこにいるか探しているような、そこに戻って来てくれることを期待しているような風情の飛び方でした。
これまで色々歩き回って感じたことは、オスとメスが出会えば必ず交尾するという訳ではなく、好みというか相性というのか、そう簡単に交尾までには至らないことが多いようです。
9月15日に日光川河口の土手で、偶然にツマグロヒョウモンが交尾している様子を見かけました。
少し離れたところから観察しながら写真と動画を撮りました。
オスとメスは反対を向いて、尻尾がくっついているのが分かります。
オスは交尾したままリズミカルな動きをしています。
メスに精子を送り込んでいるのではないかと思われます。
ときどきオスとメス共に翅を広げていましたが、また閉じてそれを繰り返します。
私が近くにいたからか、それからつながったまま飛んで近くに移動して、それを繰り返していました。
すると突然オスとメスは離れて、オスは飛んでいってしまいました。
メスはまだそこでじっとしていました。
交尾が終わるとすぐに産卵行動に移るのではなさそうです。
トンボでは交尾し終わると、すぐメスは産卵を始めます。
交尾→産卵行動と連鎖が繋がっている感じなのですが、チョウの場合は違っているようです。
ツマキチョウもほとんどオスを見かけなくなってから、メスがナノハナに産卵していました。
既に交尾し終わっていて受精卵を持っているからでしょう。
このようにチョウは時間が経ってから産卵するところが、トンボとは全く違うんだなと思いました。
(タテハチョウ科 ツマグロヒョウモン属)
カモ撮りこうちゃん