イネの害虫のカメムシが気になるようになった
数年前に永和の雑木林近くの水田で、畔に除草剤を撒いている人と話をしました。
「数年前からカメムシが発生してイネに被害が出るようになった。出穂期に柔らかい穂に取りつくので、穂が褐色になる被害を受けるようになった。」と話していました。
ときどきカメムシを見かけていましたが、それ程注意して見たことはありませんでした。
数年前に海津市徳田の沼の叢で、細い緑っぽいカメムシを何匹も見かけました。
細い感じでカメムシとは思っていませんでしたが、すぐ飛び立って移動していきます。
今から考えるとクモヘリカメムシだったのです。
永和周辺では何種類かのカメムシの仲間を見かけます。
カメムシは全てイネの害虫ではなさそうです。
キマダラカメムシはサクラの木に寄生し、ナガメはアブラナ科に寄生します。
「病虫害図鑑 カメムシ類(イネ)愛知県」には5種類のイネに取りつくカメムシが掲載されています。
クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシ、トゲシラホシカメムシ、ミナミアオカメムシ、イネカメムシです。
永和周辺で見かけているのは、クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシとミナミカメムシです。
クモヘリカメムシは、エノコログサの穂に何匹か取りついていました。
イネだけに取りついているのではありませんでした。
ホソハリカメムシはイネの出穂している穂の上で交尾していました。
その穂の何粒かは茶色になっていました。
他の2種類は頻繁には見かけていません。
上述の病虫害図鑑には、次のように記されています。
①被害の様子 稔実が悪くなってしいなになったり、吸汁後褐色に変色する斑点米となる。早期及び早植え栽培で被害が大きく、出穂期が比較的高温の7月下旬以降に被害が集中する。
②生態 多くのカメムシは単一植物を加害することはなく、年数世代繰り返す中で、宿主を変えていくことが多く、イネを加害するカメムシ類は、イネ科の雑草などで生活していることが多い。特に畦畔(けいはん)雑草は好適な宿主植物となる。
③防御対策 畦畔雑草の除草が有効であるが、出穂期直前の除草は斑点米カメムシ類を水田に追い込むことになるため控える。
農家の人が頻繁に田んぼの脇の畦で除草剤を撒いているのが理解できました。
でも叢にはエノコログサなどの単子葉植物が多く、なかなか絶滅させるのは難しいようですね。
(カメムシ目 カメムシ亜目)
カモ撮りこうちゃん