ウドはそこら中にあると思っていたけど
天童では春先にスーパーでウドの若い茎が売られていました。
白くて太い茎で、一見すると美味しそうな感じです。
フキノトウと同じくらい馴染みのある山菜です。
フキノトウもスーパーで売られているので、フキノトウと同じくらい山に生えているのだろうと思っていました。
ウドは仕事での宴会で酢味噌あえや天ぷらを食べたことがあります。
少し灰汁があるものの、それも春の風情を味わう醍醐味と思いました。
太い茎なので生長して「ウドの大木」といわれるのも納得できるところです。
山を歩いているとスーパーで売られている太い茎の植物が生えています。
私はそれがウドだと思って、知人宅に持参したことがあります。
「ウドはそこら中に生えているんだ」と言いました。
知人もウドかどうか区別できず、食べないままに終わりました。
山を歩き回っていてウドだと思っていた植物はエゾニュウだと分かってきました。
芽の出立てはウドそっくりです。
他にもイタドリ(タデ科)の太い茎も、一見するとウドのように見えてしまいます。
このエゾニュウはセリ科でニンジンのような花を咲かせます。
山菜としてウド同様に煮物、油炒め、天ぷらとして食べられているようです。
ウドはウコギ科の仲間で、ヤツデの花のような丸い散形花序をたくさんつけます。
私はヤツデのような花を見ると、ウコギの仲間だと思うようになりました。
米沢では上杉鷹山の質素倹約の精神から庭にウコギを植えています。
今でもその食文化が引き継がれています。
ベニバナで有名な高瀬の奥羽山脈の山沿いに高沢地区があります。
ここは開拓村があったと思われますが、その耕地の中にウド畑がありました。
畑でウド栽培しているのです。
その積もりで見ると、たびたびウド畑を見かけるようになりました。
野生のウドは余り見かけず、原崎沼の「網張の里」の叢の中でウドの花が咲いているのを見かけたぐらいです。
8月26日に善太川河口の土手を歩いていたら、土手の叢にウコギの仲間が花を咲かせていました。
ウドではないかと思いましたが、ウドとは雰囲気が違うようです。
ウドなら羽状複葉のはずですが、そんな感じではありません。
土手からなのではっきりしませんが、3小葉のように見えました。
直立して枝を横に伸ばして、丸い花の塊をいくつもつけているのです。
草の仲間で木の仲間ではなさそうです。
いつも名前ばかりでなく、その生態が徐々に分かってくるのが楽しいと感じています。
時間が経つと分かってくるケースが多いのです。
この植物もきっとそのうち分かると思います。
(ウコギ科 タラノキ属)
カモ撮りこうちゃん