ハナムグリがヤブガラシの花に集まっていた
8月20日に日光川河口の土手に出かけました。
脇のフェンスでたくさんのハチがヤブガラシの花粉や蜜に集まっていました。
ヤブガラシは普通の植物のようにハナビラが見当たりません。
「野草・雑草の事典530種」(金田初代 洋一郎 西東社)には「オレンジ色の花盤の周りに4枚の緑色の花弁があるが、花弁は開花するとすぐ落ち、花盤はピンクに変わる。」と記されています。
そのため口吻が短いアオスジアゲハ、ハチやコウチュウなどが吸蜜し易いのでしょう。
このヤブガラシの花にたくさんのハチが集まっていました。
ハチの種類は今勉強中ですが、その数の多さに、青木ヶ原の樹海に入り込んでしまったような心境です。
そのハチの写真を撮ろうとしていた時、何か所でコガネムシの仲間を見かけました。
夢中でヤブガラシの花の蜜や花粉を食べています。
体つきも全体に緑色ですが、その体に白い斑点がいくつかついています。
それがハナムグリでした。
これまでコガネムシの仲間をカナブンとかコガネムシと言って、全く区別していませんでした。
調べてみるとハナムグリというコガネムシの仲間もいることを知りました。
興味を持っている人たちはこれらを区別しているようです。
①食性 コガネムシの多くはナラ、ケヤキ、サクラなどの広葉樹、またクリやブドウの葉を食べる。カナブンはクヌギやコナラなどの広葉樹の樹液を吸う。ハナムグリは花の花粉や蜜などを食べる。
②形態 コガネムシは背中の翅の境目が半円状なのに、カナブンとハナムグリは割りと大きい三角である。
同じコガネムシの仲間なのに、コガネムシは害虫、ハナムグリは益虫と言われています。
これまでこうした違いなど考えずにいましたが、これからは区別したいと思っています。
土手を歩いているとコガネムシの仲間が花の周りを軽快に飛び回っているのをたびたび見かけました。
コガネムシは鈍重でたまにしか飛ばないと思い込んでいたのに、ヤブガラシにとまっているハナムグリも少し経つと軽やかに飛び立ったのです。
私がこれまで考えていたイメージとは違って驚きました。
翅をクチクラの甲の中に収めているので、そんなに軽く飛ぶことができると思わなかったのです。
ちなみに「こがね虫」(野口雨情作曲 中山晋平作詞)の「黄金虫は金持ちだ~」と詠われているコガネムシは、実はチャバネゴキブリとかタマムシではないかという説があるようです。
コガネムシではない可能性があるということです。
コガネムシの仲間で外見が似ていても、その習性や生態が異なることに驚いてしまいました。
(コガネムシ科 ハナムグリ属)
カモ撮りこうちゃん
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