他のサギと食性が違うアマサギ
アマサギは夏鳥で、他のアオサギ、ダイサギやコサギなどが一年中見られるのと違って、東南アジアからやってきます。
チュウサギも夏鳥ですが更に南のインドシナやインド方面から渡ってくるようです。
アマサギとチュウサギは秋の終わりには南に帰って行きます。
これまでアマサギはコサギより大きいと思っていました。
調べてみるとアマサギの体長が50㎝程度なのに、コサギは61㎝で一回り大きいのです。
とても驚きました。
また食性は雑食ですが昆虫食が中心です。
他のサギのように魚中心ではないようです。
以前に書きましたが、アマサギもダイサギやコサギ同様に田んぼの中を歩き回っていますが、畦(あぜ)や叢(くさむら)の方を向いて餌探しをしています。
田植え時期には田んぼの真ん中にいることはありません。
狙っているのはカエルでした。
「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)のアマサギの項では「早朝にねぐらや営巣地から飛び立ち、夕方に帰ってくる。牛や馬などの動物のまわりを歩き、動物の体についたハエや、その動物が歩いて草地から飛び出したバッタなどの昆虫類をとる。」と記されています。
この説明からも昆虫主体の食性であることが分かります。
昨年の9月15日に、弥富市海屋の稲穂(イナホ)が垂れ下がった田んぼで、アマサギの群れが稲穂の間を歩き回っていました。
その頃にはたくさんのイナゴが稲穂についているのです。
イナゴは8月頃になると既に大きくなっています。
時期的に南に帰る時期で栄養を蓄えなければならないはずです。
そんな状況でイナゴ採りをしていたのではないかと思われます。
稲穂の垂れ下がった田んぼで、群れでイナゴ捕りをするサギの仲間は他には見たことがありません。
こうした行動もアマサギだからこその行動だと思われます。
一見すると同じようなサギに見えるのに、種類によって習性が異なることが、それぞれのサギを知っていくうちに分かるようになってきました。
なかなか面白い習性だと思いませんか。
(ペリカン目 サギ科)
カモ撮りこうちゃん