4月にベニシジミを見かけるなんて!
蟹江周辺でよく見かけるシジミチョウには4種類います。
ツバメシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミとウラナミシジミです。
ウラナミシジミは秋口に見られるチョウで春先に見かけたことはありません。
3月初旬に一番早く見かけるのはツバメシジミです。
ベニシジミもツバメシジミも一番よく見かけるのは6月から7月頃です。
私はこの2種類のシジミチョウはその頃に発生するものだと思い込んでいました。
ところがナノハナが咲く4月半ばにベニシジミを見かけたのです。
びっくりしました。
稀な1匹という感じでなくたくさん飛び回っていたのです。
これまでは見えども見えずだったのだと思われます。
ベニシジミは小さいながらとても美しいチョウです。
その橙色のベニシジミが花の吸蜜にやってくると、どうしてもカメラを向けたくなってしまうから不思議です。
「日本のチョウ」(日本チョウ類保全協会編 誠文堂新光社)によれば、ベニシジミは7月~8月が発生の最盛期で、3月半ばから11月半ば頃までが成虫の活動期間と記されています。
また幼虫の食草は、スイバ、ギシギシなどのタデ科となっています。
私が見かけた永和駅北側の叢では、スイバ(スカンポ)がたくさん生えだしていました。
4月半ばに成虫が発生しても、産卵のための柔らかいスイバがたくさん生えています。
子孫を繋ぐためには最適な時期と環境ではないかと思いました。
だんだんと温暖化の影響で早めに発生するようになっているのかも知れません。
ベニシジミがこの季節に吸蜜する花はどんなものかと見ていると、シロツメクサ、イヌコモチナデシコ、ナノハナ、ヘビイチゴ、ハハコグサ、オオジシバリ、ハナニガナ、ハルジオンなどでした。
この時期に咲いている花々の蜜を吸って体力(個体維持)をつけて、近くにあるスイバ(スカンポ)に産卵するのではないかと思われます。
植物と動物との最適な出会いが仕組まれている様子がここでも見られます。
(アゲハチョウ科 ベニシジミ属)
カモ撮りこうちゃん