メスがとても可愛いジョウビタキ
初めてジョウビタキを見たのは天童でした。
秋に畑の枯れ木の先端に止まって、尻尾を振っていました。
大きさはスズメぐらいで、茶色の羽に白い斑紋が印象に残りました
今から考えるとメスだと思います。
鳥に詳しい知人に話したら紋付鳥(もんつきどり)だと教えてくれました。
秋になって日光川、善太川、宝川の土手を歩くと、ジョウビタキをよく見かけます。
人が近づいても遠くまで逃げません。
少し離れたところまで飛んでいってまた止まります。
そんなところも可愛いなと思ってしまいます。
毎年見ていると、春から夏までは全く見かけません。
冬鳥のようです。
「日本の野鳥」(叶内拓哉 安部直哉他 山と渓谷社)には、「繁殖地は樺太からシベリア大陸など。冬鳥。環境は市街地から低山の花壇や植栽地の多い公園、農耕地、川原、草地、疎林など。行動は雌雄とも一羽で縄張りを持ち、主に昆虫類やクモ類を採食し、さまざまな草木の実も食べる。春の渡りの時期の日本海側ではつがいになっているものが多い。」と記されています。
川の土手で見かけるジョウビタキは、植物の種を採餌する場面を多く見かけています。
歩いて行くとオスを見かけたかと思うと、その先ではメスを見かけることも頻繁です。
縄張りが重なっていても冬期間は別々に行動しているようです。
一度フェンス上でオスとメスが止まりましたが、すぐ別れて飛んで行ってしまいました。
メスは2羽いるのを見かけることはありますが、オスはそうしたケースを見たことはありません。
いつもオスとメスが一緒にいるホオジロと比べると、習性とは言え、ジョウビタキは野生として独立傾向が強いのかもしれませんね。
ジョウビタキのメスの顔立ちや姿全体の雰囲気は、とても可愛く可憐な少女を思い起こさせます。
これを見たらオスはたまらないだろうなと感情移入して思ってしまいます。
鳥は全体にメスは優しい雰囲気を持っているものが多いように思います。
例えばモズのメスも、オスに比べて優しい雰囲気で可愛らしいのです。
男性が女性を見て可愛いと思う感情は、進化論的に説明できるかも知れませんね。
蟹江周辺で頻繁にジョウビタキを見かけることから、全国ではたくさんジョウビタキが冬鳥としてきているはずです。
春になると日本海を渡って故郷に帰り、すぐに産卵・育雛しいなければなりません。
そのために日本にいる時に番い形成する必要があります。
ジョウビタキは群れになって日本海側に出て、北上して島伝いに渡っていくのでしょう。
こんな小さな鳥が大変な旅をしてきているのだなあと、なぜか愛おしく感じてしまいました。
(スズメ目 ヒタキ科)
カモ撮りこうちゃん