日本タンポポの仲間 シロバナタンポポを探そう
小さい頃タンポポの花を摘んだり遊んだ人も多いでしょうね。
そんなどこにもあるタンポポですが、実は帰化植物の西洋タンポポと日本タンポポの激しい生存競争を巡る戦いがあるのです。
市街地に生えるタンポポの多くは西洋タンポポです。
在来の日本タンポポを押しやってきています。
理由は西洋タンポポの方が環境への適応能力が高いことに由来しているのです。
日本タンポポと西洋タンポポの外見上の区別は簡単です。
花の柄に繋がる部分(総苞そうぼう)がくっついているのが日本タンポポ、そり返っているのが西洋タンポポです。
実際は西洋タンポポと日本タンポポの遺伝的な交雑種もあるようです。でも外見上の違いで区別して良いのではないかと思います。
こんな違いなら、幼児たちでも野原で日本タンポポ探ししながら遊ぶことができます。
西洋タンポポは日本タンポポに比べて、
①種子の数が2倍くらい多い
②種になる割合も高い
③種子が軽く遠くまで飛ぶ
④種ができるとすぐ発芽できる(日本は夏休眠して秋に発芽)
⑤開花は秋にも可能(日本は翌春)
⑥受粉しないでも種ができる
⑦地面を掘り起こしたところでも生育できる
などの特長があり、その結果、日本タンポポを駆逐しているのです。
秋から冬に見かけるタンポポは、ほとんどセイヨウタンポポです。
学生だった頃、九州出身の知人は、タンポポの花は白いと言っていました。
それを聞いてとても驚きました。
タンポポは黄色だとばかり思っていたからです。
白いタンポポはシロバナタンポポで日本タンポポの1種でした。
九州にはたくさん咲いているようです。
宮城、山形と福島県でシロバナタンポポを探してみました。
宮城県では青葉城大手門付近の土手で見つけました。
また丸森から相馬に抜ける国道113号脇でも見かけました。
よく探すと結構あるのです。
山形県ではほとんど見かけませんでした。
探し続けているうちに、白水川ダム付近の農地脇で見つけました。
福島県では福島第一原発の山沿いの道路脇でたくさん咲いているのを見かけました。
探せば結構あることが分かりました。
蟹江周辺では日光川や善太川の土手でシロバナタンポポを見つけました。
他に関東、関西タンポポと思われる日本タンポポが3月末から咲きだします。
都市近郊でまだこんなに日本タンポポが咲いていることにびっくりしてしまいました。
シロバナタンポポは白いので探しやすいと思います。
関東、関西タンポポは今勉強中です。
皆さんも4月末から5月の連休中に、是非シロバナタンポポを探して見てください。
見つけるととても感動しますよ。
(キク科 タンポポ属)
カモ撮りこうちゃん