キタキチョウの越冬の仕方を誤解していたかも?

チョウの仲間はモンシロチョウやモンキチョウのように、蛹(さなぎ)で越冬するものだと思っていました。

チョウのまま越冬するチョウがいることを最近知りました。

それらにムラサキシジミやキタキチョウがいます。

永和の雑木林の叢(くさむら)では11月末になってもキタキチョウが飛んだり、センダングサの花の吸蜜しているのを見かけます。

モンシロチョウやモンキチョウはもう見かけないのに、キタキチョウだけは見かけるのです。

なぜだか分かりませんでした。

交尾し卵を産んで、幼虫から蛹になるまでを考えると、時間はもうないのにと思ったのです。

でもチョウのまま越冬するチョウだと知ってから、晩秋までセンダングサの花の吸蜜したり飛び回っているのを見ても心配しないようになりました。

キタキチョウを見かける場所は、雑木林の南の風がなく陽射しが良く当たる場所に限られています。

雑木林のどこにもいるわけではありません。

キタキチョウの冬眠は、クマの冬眠同様に、枯れ葉の裏でじっと動かずに春を待っているのだと考えていました。

12月に入るとキタキチョウを見かけなくなりました。

小春日和の暖かな日に、キタキチョウが叢の周りを飛び回ったり、枯れそうなセンダングサの花の吸蜜しているのを見かけました。

この時期はセンダングサの花しかありません。

キタキチョウが秋の終わりに吸蜜しているのはセンダングサでした。

センダングサといえばキタキチョウ、キタキチョウといえばセンダングサと対連合してしまっています。

キタキチョウにとって、センダングサが命綱だと思うようにさえなってきました。

昔は見かけなかったキタキチョウが増えてきた要因の一つに、このセンダングサが増えたことと関係があるのではないかと考えています。

キタキチョウは冬眠中でも、陽射しが強い日には活動しているのではないかと思われます。

センダングサの花の吸蜜をしてエネルギー補給をしている可能性があるのです。

3月初旬になると、ヒメオドリコソウやオオイヌノフグリがもう生えています。

今度はそれらの花の吸蜜しながらエネルギーを補給するのでしょう。

センダングサからヒメオドリコソウやオオイヌノフグリへと綱渡りしながら、命を繋いでいるのではないかと思われます。

初冬から春まで枯れ葉の裏でじっと動かないで越冬するものだと思い込んでいたのですが、暖かい日に動き出してきて吸蜜しているのを見ると、そうではないかも知れないと考えるようになりました。

これまでの私の考えは間違っていたかもしれませんね。

(チョウ目 シロチョウ科 キチョウ属)

カモ撮りこうちゃん