敏捷で小気味よく飛ぶツバメ
蟹江周辺で今年になってツバメを初めて見たのは、善太川の土手で3月20日のことです。
越冬していたカモの多くが去って、コガモだけが川面にいる時期です。
3月末から4月半ばは鳥や昆虫が殆ど見られません。
そんな時期にツバメが夏鳥としてやってきます。
昔はツバメをよく見かけたものですが、最近では余り見かけなくなりました。
昔は屋根下の土壁や屋内にも巣造りして、人々が見守っていた身近な鳥だったのです。
見かけなくなった原因は、住宅の造りや巣の材料となる泥が街からなくなったからだと考えられます。
町と田舎の境にある蟹江周辺では、それでもツバメが田んぼや沼の上を頻繁に飛翔しています。
ツバメの数は一時期よりは回復していると思われます。
永和の雑木林周辺では、イネが植えられていない田んぼの水溜まり、沼や雑木林の上を頻繁に飛んでいます。
民家から離れているので、雑木林に巣があるのではないかとさえ考えています。
ツバメは速く飛翔するので、写真を構える傍をヒューっと抜けて飛んでいきます。
カメラを連写させても平気で、それをあざ笑うかのように何度も繰り返します。
人への警戒心が大きくないのは、飛翔力に自信があるからでしょうか。
さわやか自然百景「札幌 西岡水源池」で、ハリオアマツバメが水面上を飛びながら、下の嘴(くちばし)を水面につけて水を飲んだり、体を水面にぶつけて水浴びしている様子を放映していました。
これがツバメたちが水面上を飛ぶ理由でしょうか。
永和のイネが植えられていない田んぼの水溜まりの上を、ツバメが飛び交い、何度も水面上に嘴をつけています。
水面上に嘴をつける回数も多く、何度も同じ行動をすることから水面の餌(アメンボなど)を捕っているのではないかと考えています。
それらしい写真も撮れました。
その際一緒に飲んでしまった水を、口を逆さまにして吐き出しているらしい写真も撮れました。
ハリオアマツバメと同じ水面上の行動に見えるものの、違った目的のように思われます。
また、水面上ばかりでなく、空中を飛んでいて昆虫も捕まえています。
よく見かけるのはトンボで、シオカラトンボを咥えているのをたびたび見かけました。
春から夏にかけて、強風の時がたびたびあります。
そんな時は、雑木林の南側の風ない場所で、昆虫を捕っているのを見かけます。
状況に合わせて、餌を捕まえやすい場所がどこか分かっているのです。
凄いなと感心してしまいました。
(スズメ目 ツバメ科)