マガモは水面を蹴らないですぐ飛び立った

10月31日に善太川で今年初めてマガモの番(つが)いを見かけました。

例年より早い感じがします。

この2羽が先着組で、これからだんだんと10羽以上が到着するのではないかと思います。

ユーラシア大陸から日本海を渡る長旅を終えて、きれいとは言えない善太川に例年来ているのでしょう。

この頃になると、それまで田んぼの畔や用水路で過ごしていたカルガモたちが、なぜか善太川で冬を越すためにやってきます。

もうコガモの群れは到着していて、私が歩く土手の対岸の川べりで日向ぼっこをしています。

カルガモは留鳥なので、人に対しての警戒心はコガモやマガモに比べると薄いようです。

コガモやマガモは、カルガモのその警戒心の程度を自分たちの警戒の物差しにしている風情があります。

やって来た早々は警戒心がとても強く、カルガモが逃げる様子が全くないのに、コガモやマガモは川の先の方まで飛んで避難しています。

冬になると土手をウォーキングや犬の散歩をさせる人が歩いています。

秋から冬にかけてそんな環境にだんだん慣れて、逃げる程度が少なくなってきます。

番いのマガモが水面上を泳いでいた時に、私が土手を歩いていくと、危険を感じて2羽が飛び立ちました。

水面を蹴ることなくすぐ飛び立ったのです。

カモや水鳥では、種類によって採餌する内容が異なります。

水面や土手で主に植物を採餌する草食性のカモや水鳥たちと、魚や甲殻類を採餌する仲間です。

草食性の仲間は脚が身体の真中の下についているので、飛ぶときに水を蹴らないで飛び上がります。

水中で魚や甲殻類を採餌する仲間は、泳ぐのに便利なように脚が身体の後ろについています。

そのため歩くのが苦手で、飛ぶときは水面上を蹴って飛び上がります。

馬鹿の一つ覚えで、すぐ水面上を飛び立つ仲間は草食性、水面を蹴って飛び立つのは肉食性と考えています。

これは「カモや水鳥全てが魚をとっているのか」でも述べました。

私は主に飛翔中のカモや水鳥の写真を撮るのに夢中で、草食性のカモが飛び立つ瞬間を撮ってなかったのです。

今回そんな場面をマガモで撮ることができました。

やっぱり水面を蹴ることなく、一度に飛び上がっていきました。

本当に規則性通りだなと感嘆もし、嬉しくも感じたのでした。

(カモ科 カモ属)

カモ撮りこうちゃん