ルコウソウの仲間を見かけた
10月になると、叢(くさむら)で色々な野草が花を咲かせます。
道路脇にはヒルガオの仲間だと思われる花が多いようです。
そのほとんどの花がまた小さいのです。
何十年前には見た記憶がありません。
それが周りに咲き誇っています。
蟹江でも梅津市のハリヨ公園でも、この仲間のマルバルコウソウがたくさん咲いています。
土手を歩いていくと、そこかしこで見られるのです。
きっと外来植物で、戦後に入ってきたものと推測していました。
周りにある植物のうち、日本古来の自生植物だと思い込んでいる植物が、実はそうではないのです。
例えば、ヒメオドリコソウはヨーロッパから明治時代に、キクイモは北アメリカから江戸時代に入ってきました。
シロツメクサ(クローバー)やアカツメクサも明治以降に入ってきたものです。
私たちの周りの植物の多くが、実は外国からのものです。
アサガオも江戸時代に入ってきたと言われています。
周りの自然環境は外来植物だらけです。
日本古来の植物を探すことの方が難しいかもしれません。
西尾張では、橙色のマルバルコウソウが多く見られます。
善太川の土手にたくさん咲いていました。
この植物はヒルガオ科に属しているので、葉がアサガオに似たハート形の形をしています。
マルバは葉の形からきています。
その中に、深紅の同じ大きさの花がいくつか咲いていました。
数が少なかったので、私はてっきりマルバルコウソウの変種だろうと早合点して写真を撮りました。
翌日にも写真を撮りに行きました。
花の形が違うことと、葉がとても細く奇数羽状複葉で、マルバルコウソウとは異なっていました。
とてもがっかりしました。
別の場所には、その深紅の花がたくさん咲いていました。
写真を撮って帰って調べてみると、これがルコウソウそのものだったのです。
驚いたことに、マルバルコウソウとルコウソウが日本に入ってきたのは江戸時代で、原産地は熱帯アメリカだったことです。
花卉(かき)植物だったので、雑草化するのに時間がかかったようです。
数年前に天童の街路の植え込みに、同じような赤い花を見かけて写真を撮っていました。
パソコンで取り出してみたら、葉が紅葉の形をしたモミジバルコウソウという同じ仲間でした。
写真を撮っておくことが習慣になっているので、無駄でなかったと自画自賛してしまいました。
(ヒルガオ科 ルコウソウ属)
カモ撮りこうちゃん