日本三大ザクラは、エドヒガンの仲間だった!
エドヒガン
ソメイヨシノ
シダレザクラ(最後はベニシダレ)
ヤマザクラ
そろそろサクラの季節が近づいてきています。
またあの豪華絢爛のサクラの様子を見るのは何歳になっても楽しみなものです。
昔から日本にあった自生のサクラは9種だと言われています。
都会で目にする野生種はオオシマザクラ、ヤマザクラ、エドヒガン、マメザクラ、カスミザクラ、エゾヤマザクラ。
山に行かないと見られない野生種はチョウジザクラ、ミヤマザクラ、ミネザクラ。
これに台湾に自生するカンヒザクラを入れた10種が日本で普通に見られる野生種と言われています。
私たちが知っている上野公園や鶴舞公園などで花見をするソメイヨシノは、明治になって新しく出てきたサクラです。
そして今ではこのソメイヨシノが、桜前線の指標となるサクラで、各地の気象台が決めた標本木で三輪以上咲き出した時に、サクラが開花したと発表されているのです。
全国にはサクラの名所が数多くありますが、昔から三大ザクラと言われているサクラがあります。
日本三大ザクラのうち、福島県三春の滝ザクラはベニシダレ、山梨県北杜市の山高神代桜はエドヒガン、岐阜県本巣市の根尾谷淡墨桜はエドヒガンです。
明治以降にソメイヨシノが出現する前は、こうしたエドヒガンなどがサクラの中心でした。
これらのサクラは数百年もの樹齢を持っています。
私は長く、枝垂桜(シダレザクラ)とエドヒガンは全く別のサクラだと思い込んでいました。
シダレザクラを見かけたのは、仙台に下宿して、近くの榴ヶ岡公園で見かけたシダレザクラが初めてでした。
それまではソメイヨシノしか見たことがなく、コノシダレザクラは随分小さい花のサクラだなあと思ったのでした。
しかもそれが垂れているのです。
ソメイヨシノしか知らなかった私は、こんなのはサクラじゃないとさえ思いました。
でもその後、シダレザクラはエドヒガンから出た枝が垂れ下がったものを選抜して作られたものだと知りました。
福島県三春のベニシダレザクラは、もともとはエドヒガンだったのです。
ずーっとシダレザクラは、エドヒガンとは別種だと思い込んでいたのですが、同じ種に入ると分かって、目から鱗というか、心がすっきりした気持ちのなったのでした。
江戸時代には、オオシマザクラを元にした品種改良が行われて、色々な品種改良されたサクラがあります。
吉宗の時代には、墨田川や上野山などがサクラの名所で、何種類かのサクラが見られたのではないかと思います。
日本のサクラの歴史で、エドヒガンは大きな位置を占めているのです。
ソメイヨシノは最近のサクラだということが分かって、そうなんだと思ったものでした。
(バラ科 サクラ属)
カモ撮りこうちゃん