蟹江で秋の七草のハギの花を見かけた!

蟹江佐屋川の水辺で見かけたハギ

アレチノヌスビトハギの花と実

天童で見かけたハギ

蟹江に戻ってから、佐屋川の川辺で久し振りにハギの花を見かけました。

余り見かけたことがなかったのです。

とても懐かしい気持ちになりました。

ハギといえばすぐに秋の七草を想い出します。

秋の七草は、万葉集の山上憶良の歌に由来するもので、「秋の野に咲きたる花を指折り(およびおり)、かき数ふれば七種の花 萩の花、尾花、葛花、撫子の花 また女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、朝顔の花」の中に出てきます。

ハギの花は東北では色々なところで見かけました。

ハギは宮城県の県花であり、東北大学の校章にもなっています。

仙台はハギとは馴染みが深いようです。

歌舞伎「先代萩」という伊達騒動に関わったことが初めではないかと思われます。

物語は3代藩主の伊達綱宗が花魁の高尾太夫に入れあげて、結果的に隠居することになります。

そうした中でお家乗っ取りを企むのが原田甲斐たちで、綱宗の後を継いだ4代藩主の綱村の毒殺を計りますが、お家を守ろうとする伊達安芸たちが防ぎ、その実情を幕府に訴えて裁断を仰ぐことになります。

幕府の老中である酒井雅楽頭は原田甲斐や伊達行部らに懐柔され、原田甲斐たちに有利の裁断をしようします。

しかし老中の板倉内膳正によって阻止され、伊達安芸たちに有利な裁定が下り伊達家に平和が戻るという物語です。

歌舞伎では乳母の子どもが若君に先立って毒入りの飯を食べて苦しみますが、我が子を犠牲にして若君を守るという場面で観客は涙したと思われます。

蟹江周辺ではこの時期には帰化植物のアレチノヌスビトハギも咲き出しています。

両者はマメ科で葉は同じ3枚葉で、花は同じ蝶形花でしかもピンク色なので似ていて区別し難いのです。

しかしハギは草ではなく木の仲間です。

枯れた後は木の株が残っているので、来年も同じ場所で芽が出て葉が出て花を咲かせます。

ミヤギノハギが普通のハギではないかと思っていますが、その種類の区別がまだできません。

センダイハギもあるようですが、一度だけそれらしいハギを岩沼の畑脇の叢で見かけたことがあります。

それにしてもハギの花は、アレチノヌスビトハギよりは華やかですが素朴さがあります。

日本人好みの花だと思います。

叢一面に繁殖しているアレチノヌスビトハギは花の季節が終わると、今度はその実のひっつき虫に悩まされる時期になります。

晩秋にかけてこのひっつき虫とコセンダングサの実が衣服にくっついて、叢には入れなくなる季節がもうすぐやってきます。

考えただけでもうんざりします。

そう考えると、ハギの花は美しく清楚だなぁと思ってしまうのは、私だけでしょうか。

(マメ科 ハギ属) 落葉低木

カモ撮りこうちゃん