ヌートリアのような齧歯(げっし)類は前足を使って物を食べるのかな?
前足を使って草を食べるヌートリア
ヌートリアの幼体
走って逃げるヌートリア
ヌートリアのいろいろ
蟹江周辺の沼や川には齧歯類のヌートリアが住んでいます。
害獣で駆除の対象になっていますが、割りと川をゆったりと泳いで横断する姿を見かけます。
でも叢に植物の採餌のために上がっているときには、そんなイメージとは違ってかなり素早く水の中に走って逃げていきます。
弥富市三ツ又池公園にもヌートリアが住んでいて、昨年は生まれた幼獣が4匹たむろしていました。
ヌートリアの幼獣も見るからに可愛い感じです。
こうして幼獣も親たちに面倒見てもらう戦略を採っているようです。
そんなヌートリアに餌を与える人がいて、その巣近くの柵に「絶対餌をやらないで下さい」との掲示がされていました。
私たちは小さい丸っこく頭でっかちの幼体の姿を見ると、可愛く感じるように仕組まれているようです。
幼体の方はそれを使って、親たちに面倒を見てもらう戦略をとっていると考えられます。
この公園にも何匹かのヌートリアがいますが、余り人を恐れる様子は見られません。
ときどき水から土手に上がって植物を採餌していることがあります。
そのときには腰を地面につけて、前足を使って上手に植物を食べている姿を見かけます。
前足を使って採餌する習性は、齧歯類に見られる行動だと思われます。
リスなどもクルミを掴んだり割って食べたりするときには、前足を使って器用に食べているのをテレビで頻繁に見かけます。
どうも齧歯類の仲間は、こうして前足を使って採餌する習性があるようなのです。
そこで「齧歯類の仲間は、前足を使って餌を食べる」という規則性を作ってみました。
まず考えられるのはネズミです。
ネズミも前足を使って餌を食べるのかと調べてみると、「科学映像館 ネズミ」(東京文映)の映像を見ると、確かに前足を使って食べていました。
なかなか良い規則性だと思われます。
ヌートリアに近いカピバラもきっとそうに違いないと思って調べてみると、「動物図鑑 カピバラ」には「主に朝夕に草類や水生植物などを採食するが、時折果実や樹皮なども食べる。しかし、多くの齧歯類は前足を器用に使って食べ物を口に運ぶが、カピバラは他の齧歯類のように、前足で食べ物をつかんだりすることは出来ない。」と記されていました。
カピバラは前足を使って採餌しないようです。
少しがっかりしましたが、文中の「多くの齧歯類は前足を器用に使って食べ物を口に運ぶが」を見ると、カピバラが例外なのではないかと思われます。
そこでこの規則性を使って、他の齧歯類も調べてみたいと思っています。
さてどうなることやらですね。
(ヌートリア科 ヌートリア属)