ライギョ(幼魚)がフナの群れ近くを悠然と泳いでいった
小さい時からライギョは馴染み深い魚の1つです。
ナマズに較べると外来種の印象が強い魚です。
昔団地に引っ越してきた時、周辺には田んぼや用水路がありフナ、モロコかモツゴ(クチボソ)がたくさん泳いでいました。
夏の夜にはウシガエルのボーボーと鳴く声が家まで聞こえてきたものです。
団地の中に用水路があり、そこに大きな丸太ん坊のようなライギョが多数いました。
春になるとライギョの稚魚が群れで泳いでいるのを何度も見かけたのですが、その下には必ず大きなライギョが泳いでいるのです。
調べてみたら親のライギョは稚魚が孵化すると守る習性があると記されていました。
蟹江は水郷地帯で今でもライギョやナマズがいて、名古屋方面からルアー・フィッシングに来る人を見かけます。
私の感覚では、昔に比べるとライギョやナマズは圧倒的に少なくなっているように感じるのに、釣り用の雑誌にはライギョやナマズ釣りのメッカとなっているようです。
先日永和の沼の脇にある小さな沼でライギョを見かけました。
この沼は関西線の土手下を通る用水路が線路の南側で小さな沼のようになっている場所です。
そこにはフナやライギョが暗い用水路から出てくる場所です。
カワセミも沼の出口で待ち構えて魚を捕っていることもあります。
その日は天気が良い午後で、ライギョの幼魚が小さな沼の西側に出てきて、沼の端でじっとしています。
それも1匹かと思ったらもう1匹いました。
去年孵った幼魚ではないかと思われます。
沼の東側はヨシ原になっていて、そこでは大きなライギョが悠然と泳いでいました。
その沼の真ん中でフナの群れが十数匹水面近くを泳いでいます。
沼の端のライギョ(幼魚)は動き出して、真ん中のフナの群れの方にゆっくり近づいていきます。
私はライギョがフナの群れに襲いかかるのではないかとじっと見ていました。
するとライギョはその傍を悠然と通り過ぎていきました。
フナの群れも逃げる体勢をとっているように見えたものの平然と泳いでいます。
私からすると「食うー食われるの関係」で、フナからすると近づきたくない存在のはずです。
それなのにどちらも悠然と泳いでいるのが不思議でたまりませんでした。
同じ場所で生きているので、それぞれがその習性が分かっているからでしょうか。
一日中餌を探しているサギなども見かけますが、動物の多くは朝夕の時刻に採餌するといわれています。
それ以外の時は餌にする動物に襲いかからないのでしょうか。
私が見かけた時刻は夕方にはまだ時間があるときでした。
でもやっぱり不思議でなりません。
(スズキ目 タイワンドジョウ科)
カモ撮りこうちゃん