キジが縄張り境界線(?)で向かい合っているのを見かけた
春になると蟹江周辺ではオスのキジを見かけますが、毎年同じ場所のことが多いようです。
弥富市海屋の畑、愛西市福原輪中の畑などで見られます。
そこに1年中住んでいるのかは分かりません。
春はオスがけたたましく雄叫びを上げるので分かりますが、他の季節には鳴かないので定かでありません。
先日愛西市立田にシギの写真を撮りに行きました。
車を走らせていると木曽川東岸の土手下の畑でキジが鳴いていました。
写真を撮ろうと近くまで行ってみると、2羽のオスのキジがいるのを見かけたのです。
互いに相手の存在が分かっていて様子を見ているようです。
その2羽の間には用水路がありました。
どんな行動をするか観察していると、どちらも相手方に来て攻撃する素振りは見せません。
お互い様子を見ながらそこに留まっています。
向こう側のキジが激しく羽ばたき雄叫びを上げてから、反対方向にゆっくり歩き始めました。
少し歩いて立ちどまっています。
こちらのキジはその様子を見てから、こちら側にゆっくり歩いてきて叢を突いていました。
しばらくすると背筋を伸ばす体勢になって羽を羽ばたいて雄叫びを上げたのです。
2羽のオスのキジが出会った場所は、縄張りの境界線だった可能性があります。
お互いに相手の縄張りには入り込まずに、自分の縄張りを雄叫びで主張して確認し合ったのではないかと思われます。
クマやライオンのように縄張り争いをしないで、平和的に共存する方法です。
翌日もその場所に行ってみると、手前のキジがときどき雄叫びを上げていました。
すると向こう側の縄張りのキジも離れたところで雄叫びを上げていました。
この時期オスが縄張りを作るのは本当なのだと思ったものです。
調べてみたらキジのメスはオスの縄張りに入って気に入れば交尾します。
また別のオスの縄張りに入って、気に入れば交尾することを繰り返すというのです。
キジは乱婚のようです。
草原、河原、田んぼや畑の畦、林の地上部に巣を造り、植物の芽や葉、種の他、昆虫、クモ、ムカデ、ゲジゲジ、ダンゴムシ、カタツムリやヘビなどを食べています。
卵は6~10個位でメスが抱卵すします。
オスは産ませっぱなしという訳です。
外敵が多く成長できるのは数羽だと言われています。
これらから愛西市立田の2羽の隣同士のオスは、メスと交尾し産卵させる可能性があると考えられます。
オスの雄叫びはメスに自分の存在をアピールして呼び寄せるための手段です。
加えて縄張りを主張するためにも使われているようなのですね。
(キジ目 キジ科 キジ属)
カモ撮りこうちゃん